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【営業に役立つセミナー要約】営業代行マネージャー講座 -基礎編-

2022年02月17日

【営業に役立つセミナー要約】営業代行マネージャー講座 -基礎編-

弊社にて開催したセミナー「営業代行(BPO)マネージャー講座ー基礎/立ち上げ編ー」の内容を要約しました。営業代行の基本的な知識から、立ち上げ前と後の運用方法について具体的に解説いたします。

〜こんな方におすすめ〜

(1)新規事業としてBPO・営業代行を始めたい方・始めたばかりの方

(2)BPO・営業代行のマネージャーに就任した方

(3)既存のBPO・営業代行事業をデータを活用して改善したい方

(4)既存のBPO・営業代行事業をリモートワーク化したい方

営業代行とは

営業代行の種類

昨今、営業代行のマーケットが非常に大きくなっています。料金体系と業務範囲の観点から種類別に解説いたします。

まず「料金体系」で見ると、変動費料金で提供している企業と、固定費料金で提供している企業に分かれます。変動費料金は成果報酬型で、成果に見合ったフィーを貰い受けるといったビジネスモデルです。一方、固定費料金は行動量によるケースが多く、成果が出ても出なくても同一の固定費をいただきます。

次に「業務範囲」で見ると、アポイント獲得まで行い、商談後はプロパーの営業が対応するケースのほか、商談後のカスタマーサクセスやアクセリングまで一気通貫で行うベンダーも増えています。

もともと営業代行のマーケットに関しては、料金体系では変動費料金、業務範囲ではアポイント獲得まで行うベンダーが非常に多かったのですが、昨今では、受注・契約まで行うベンダーが増えてきました。いずれもマネジメントの基本は同じです。

なぜ営業代行が必要とされるのか?

理由は大きく4つあります。

1つ目は「スピード」です。営業成果を早く上げるために外部リソースを使うケースが多く見られます。

2つ目は「リソース」です。自社での採用が難しかったり、育成やノウハウをシェアするための工数が足りていなかったりするケースです。

3つ目は「費用対効果」です。払った費用に比べてリターンの方が大きければ使わない手はないという理由から、普及が進んでいます。

4つ目は「柔軟性」です。正社員と比較したとき、「特定の期間だけ3名増やしたい」「この期間はそんなに営業は多くなくていい」というように、フレキシブルに対応できるのが営業代行の利点です。

営業代行に求められるスタンス

成果を上げるために、途中のプロセスをいかに細分化し、PDCAを回していけるか。継続的に改善活動をしていくことが大事で、そのためには活動量を定量的にレポーティングしていくことが求められます。

そもそも需要が見込めない新規事業であったり、リモートワークの影響などで毎月目標を達成するのが難しくなっていると思います。ただし、苦戦した月でも継続的な改善活動を行い、数値を定量的に出していくとことで、依頼主側が業務を理解してくれ、契約終了を回避できたり、プロセス自体を評価してくれることで、延長や増員に繋げることも期待できます。

立ち上げ前の基本

まずは、代行業務を入口から出口まで分解し、現実的な数値を仮当てしましょう。

アポ獲得代行の例としては、デイリーのコール数が1人あたり50件ほどできていると仮定して、そこからコンタクトできている数、具体的なお話ができている数、アポに繋がるであろう数をシミュレートします。テレセールス代行の例についても、考え方は変わりません。

次に、分解した数値を簡単に可視化する仕組みづくりをしましょう。具体的にはツールの活用です。IP電話を活用した架電数の管理や話した内容の可視化、その後、CRMを使って顧客管理を行います。

そして、オペレーションの骨子をルール化すること。具体的には、基本的なトークスクリプトの作成、ヒアリング項目の整理・リスト化、基本的なQ&Aのマニュアル作成、アポイント獲得の定義を明確化、各メンバーの日報やどんな内容をアウトプットすべきかといった項目のルールづけです。

立ち上げ後の基本

1)事前に仮当てした数値と実際の数値を比較する

仮当てした数値が実際にプロジェクトを動かしてみると、想定通りにいかなかったケースが非常に多いです。ギャップが大きい箇所ほど改善すべきポイントと捉え、プロセスごとに当たりをつけていくことが大切です。

〜各ファネル毎の解決策の例〜

◉リスト数

余裕を持ったリスト作成計画を立てましょう。クライアントと類似した業界や規模などに拡張性を持たせることが大事です。「御社のプロダクトであれば、こういった業界や企業規模に対して刺さるんじゃないでしょうか?」とロジカルに伝えて、一層拡充させていきます。

◉架電数

プロセスに進む前工程として、最初の1〜2週間は架電数の担保がとても重要になってきます。最初はマネジャーが直接行動量を管理するプロセスも必要です。また、架電量を増やすために、操作性に優れたIP電話の導入もおすすめです。

◉通電数

架電数を担保できたら、お客様と直接話ができるコンタクト数を増やさなければいけません。通電しやすい時間帯の分析やロールプレイング、会議時間帯の見直しなどは、すぐに実施しやすいと思います。

◉提案数

直接コンタクトしてから、お客様に興味喚起をさせるトークになります。トークスクリプトの見直しや話し方の改善がポイントです。お客様と話すスピードを合わせましょう。話す速度やコミュニケーションの回数についてモニタリングをしましょう。コミュニケーションの回数については、1分間あたり15回以上行われているかなどをモニタリングするのが良いと思います。

◉アポイント獲得数

ヒアリング項目の見直しや話し方の改善が重要です。「なぜ私なのか」「なぜ今考えるべきなのか」をキーワードをまぶして訴求していきましょう。

2)より生産性の高い環境の構築

業務の生産性を高めるために、環境を構築してあげることが大事です。ポイントとしては、架電の効率と架電以外の業務をいかに削減できるかという観点です。

方法としては、クリックで架電できる電話のシステム、データ入力が楽なCRMツールの導入、それらのシステムの連携、電話のログなどを振り返り、セルフコーチングができる環境です。こうした環境を整えてあげることで、飛躍的に生産性が高まると思います。

3)教育・ナレッジの蓄積と、自主学習環境を整える

ハイパフォーマーの架電録音をストックしましょう。例えば、プロジェクトが始まったときに、どうしてもトップパフォーマーとそうでない方で分かれてくると思います。トップパフォーマーの参考となる録音をストックしておくことで、「どんなトークが刺さったか」「どこにNGやグッドポイントがあるか」がわかるようになってきます。

そして、自らの架電録音を聞き返すことが重要です。客観的な視点で自分のトークを振り返ることで、例えば、ハイパフォーマーとの違いや、作成したトークスクリプトに逸脱したトークをしていないかなど、自ら振り返ることが可能です。

よくある失敗例・ご質問

〜よくある失敗例〜

◉顧客の期待値を上げ過ぎてしまう

初期段階の失敗例としては、案件が欲しいという気持ちから風呂敷を広げてしまい、その後の現場が大変になるというケースが多々あります。期待値の調整をし、自社ならではのBPOの魅力を訴求していくことが重要です。

◉特定のマネージャーに案件が偏る

案件が増えてくると、できるマネージャーに案件が偏ってしまいがちです。手が回らない案件から点数が下がってしまい、解約に繋がるといったケースも発生しやすいです。

◉発注主へのレポートに定量データが少ない

必ずしも成果が出せるわけではないことから、「なぜうまくいったのか」「なぜダメだったのか」を、定性・定量値でレポーティングしていくことが、今後の継続や増員に繋がる布石になると思います。

〜よくあるご質問〜

Q.1 計画時の「仮当て数値」はどう出したらいいでしょうか?

クライアントの営業活動をしっかりヒアリングしましょう。業務委託の領域がアポ獲得であったとしても、その後のフィールドセールスの方たちがどのような営業活動をしているのかをしっかりヒアリングして、参考となる定量数値があれば、そこをシミュレーションの材料にしていくことが大切です。

また、新規事業や類似案件がないと、シミュレーションを出すのが難しいですが、これまでの各マネージャーが実施されてきた実績から算出したり、会社として業務委託を受けた案件のデータをしっかり蓄積したりして、次以降の案件のシミュレーションに活かすことを始めていく必要があると思います。

Q.2リモートワーク・在宅勤務でのフィードバックが難しいです。どうしたらよいでしょうか?

「Discord(ディスコード)」というツールがおすすめです。常にオンラインで繋ぐことができ、部屋を作ってその部屋の中で会話ができるツールです。もともとゲーマー向けに作られたアプリケーションです。結果管理ではなく、プロセスを聞いてフィードバックすることが大事です。

例えば、電話での商談に関して、録音と録画が残っているのであれば、フィードバックをもらいたいデータがどれになるのかをメンバーに語りかけ、メンバーにピックアップしてもらったデータに対してしっかり工数をかけて見て、個別に具体的なフィードバックをしていくことが大事です。

Q.3 事業規模が拡大すると、どんな課題が起きるでしょうか?

メンバーへのコーチングやケアが行き届かなくなるので、品質低下や離職率増加に繋がってしまいます。アウトソーシングの商品は人ですが、納品物は成果ですので、拡大しすぎる前にリーダーやマネジメント層への教育体制をいち早く整えることをおすすめします。

Q.4 営業代行事業ではどんな人を採用すると良いか?

他社で活躍していた、トップパフォーマーにジョインしていただくことに越したことはないのですが、そういう人材はなかなか採用マーケットに出回っていないのが現状です。勇気を持って未経験の方の採用をおすすめします。

営業未経験でも社内の教育体制が整っていれば、その後の成長速度やモチベーション維持という観点から、未経験の方がメリットを発揮するケースもあります。

もともと株式会社リクルートでバリバリやられていた女性の方がママさんになって、「少し手が空いたので営業活動を手伝いたい」といった場合、入所後大活躍するケースもあります。正社員にとらわれず、フレキシブルな採用活動ができると良いですね。

Q.5 優秀なマネージャーの特徴とは?

「これから営業代行事業を立ち上げる」「営業代行事業を伸ばしていく」といったフェーズの場合、大きく3つあると思います。

1つ目は、自ら案件を取ってくる営業力を持っている方です。

2つ目は、メンバーのコーチングにおいて、「なぜうまくいったのか」「なぜダメだったのか」をファクトベースで伝えることができる方です。大概の答えはメンバーが持っているケースが結構あります。なので頭ごなしに伝えるのではなく、「一緒に答えを導いていきましょう」といったコミュニケーションが取れるマネージャーが優秀だと思います。

3つ目は、気合や根性論だけでなく、方法論や答えを導き出すための考え方を伝えられるマネージャーです。「自分は昔こういうふうにやっていたから、同じようにやればいいよ」ではなく、なぜこれでうまくいったのか、答えにたどり着くまでにどういう思考をしたのかを伝えてあげることが重要です。

今回は営業代行の基本的な知識から、立ち上げ前後の運用方法について解説してきました。

株式会社RevCommではセミナーを通して積極的に情報発信を行い、サービスの提供を通して皆様方の営業力強化に貢献できればと思います。

最新のセミナー情報はこちらになります。

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