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連続インタビューVol.1 Sansan畑井氏「Sansanが注力するSales Enablementとは?」

2019年08月09日

連続インタビューVol.1 Sansan畑井氏「Sansanが注力するSales Enablementとは?」
みなさん、こんにちは。 今回から隔週で全4回にわたり、Sansan株式会社 Sales Enablement Groupの畑井 丈虎氏へのインタビュー記事を連載いたします! 今回の連載では、Sansan株式会社がソリューション営業を次なる段階へとレベルアップさせるために取り組んでいる「Sales Enablement(セールス・イネーブルメント)」にフォーカスしてインタビューして参りました。 「Sales Enablement(セールス・イネーブルメント)」のコンセプトを元に、どのように営業組織やチームを作り、営業活動を実施しているかについてお話いただきました。
第1回 Sansanが注力するSales Enablementとは? 第2回 Sansanが行うSales Enablementの取り組み「7E」(人のE) 第3回 Sansanが行うSales Enablementの取り組み「7E」(情報のE、組織ルールのE) 第4回 Sansanが拓く、営業組織強化の道
Sansan株式会社 Sansan事業部 Sales Enablement Group 畑井 丈虎氏 / Taketora Hatai 東京工業大学卒。2015年4月にSansan株式会社へ入社し、エンタープライズ営業を経た後、シンガポールで現地の営業基盤作りに奔走。2018年4月からはSales Enablement Groupを立ち上げ、営業組織の強化に取り組んでいる。   第1回 Sansanが注力するSales Enablementとは 

すべては現場を知るところから

ーー本日はよろしくお願いします。 畑井 丈虎氏(以下、敬称略) よろしくお願いいたします。 ーー早速ですが、畑井さんはこれまではどのようなお仕事をされてきましたか? 畑井 入社後6ヵ月間はインサイドセールス、その後フィールドセールスに移り約2年間外勤でエンタープライズ営業に従事しました。その後にシンガポールで営業基盤の立ち上げをして、2018年4月からSales Enablement組織の立ち上げに従事しています。 私は大学は工学部で理系だったのですが、入社後まずは営業の道を進むことにしました。まずは、現場を知ることが大切だと考えていたため、一番顧客との距離が近い営業を希望しました。 企画職やマーケティング職も興味があったのですが、現場感を身に着けてからでないと、現場ニーズを汲んだご提案をすることは難しいと思ったため、初めは現場経験の方を優先しました。 営業の2年半は、メガバンクや政府系機関の主担当を任されており苦労もしましたが、若手ではなかなか出来ない経験をさせて頂いて、その2年半が今の礎になっていると実感しています。 ーーちなみに、どのようなきっかけでSansanにご入社なさったのですか? 畑井 Sansanの、「プロダクトで世界を変える」という姿勢に強く共感をしたからです。 大学在学中にボランティアでケニアに行く機会があったのですが、その時にM-PESA(エムペサ)という、電話番号を使って送金ができる、モバイル決済サービスに出会いました。 私が行ったケニアの農村部では、多くの人が首都のナイロビへ出稼ぎに行くのですが、農村部ではATMが普及していないため、家族にお金を渡せるのは出稼ぎから帰ってくるタイミングだけでした。 しかし、M-PESAを使えば瞬時に送金が完了するので、効率的にお金を受け渡しすることができます。M-PESAを見て、ITのプロダクトが現地の人の実生活を動かしていることに感動しまして、自分もプロダクトで世界を変えるようなビジネスがしたいと思うようになりました。 Sansanはまさに、「プロダクトで世界を変える」という志を持った会社であったため、Sansanで仕事をしたいと思いました。 ーー現在はどのような仕事に取り組まれていますか? 畑井 一言でいえば、「営業組織の枠組み創り」です。 日本であまり浸透しておらず馴染み無い名前ですが、Sales Enablement Groupという組織で、「営業組織の枠組み創り」を行っています。 具体的には、Vision/Mission構築、営業標準化、CRMの有効活用、採用戦略、組織設計などに取り組んでます。  

生産性をあげるには枠組みを固めろ

ーーSales Enablement Groupはどのような経緯で発足したのですか? 畑井 発足のきっかけは、事業部が50%成長をテーマに掲げたことです。 50%成長を実現するためには、営業人員の増加が不可欠ですが、教育システムなどが未整備だったため、「人員増加に耐えうる教育の枠組みを創ろう」というのがキッカケでした。ですので、当初は営業標準化を進めていくための組織として、Sales Enablement Groupが発足しました。 ーー畑井さんはどのような想いを持ってSales Enablement Groupの立ち上げをなさっているのでしょうか? 畑井 Sansanの会社の方向性としても、個人の想いとしても、この会社を一介のユニークなベンチャー企業で終わらせたくないという想いがありました。そのため、営業標準化だけでなく、今後この組織が大きくなっていくための、枠組みをしっかり創っていきたいと思いました。 Sales Enablement Groupは横串の組織ですので、営業標準化のみならず、マーケティング・セールス・CSなど多部門が有機的に水平連携する仕組み創りが出来ると思っていますし、多部門間の有機的な水平連携が実現すれば、更に強力なフロント組織を構築できるので、そのあたりも、今は意識しています。 マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールスのKPIはお互いに影響しあうため、KPIの共通化・可視化・整合性を担保することが重要と思いますので、営業部門に留まらず、事業部全体を俯瞰して見ていきたいと思っています。 ーーこれまでに営業改善活動は継続的に取り組まれていると思いますが、従来の改善活動とSales Enablementが行っていることは、何が違うのでしょうか? 畑井 端的に、「活動範囲」が大きく異なります。 従来の営業部の改善活動は、チーム単位等、比較的狭い範囲でしか行われていませんでした、Sales EnablementはMission/Vision構築、CRMの有効活用、採用戦略など、事業部全体にレバレッジをかける施策を打つことが可能ですので、そこは、大きな違いかなと思います。 ーー畑井さんの考えるSales Enablementとはどのようなものですか? 畑井 営業組織の生産性を中長期的に上げ続けるための「全体的な枠組みを創っていく役割」だと思っています。 組織として成熟した企業の場合は、既に営業部の枠組みが整っているので、Sales Enablementの役割は、営業教育にフォーカスしたものになるかもしれません。 一方で、Sansanのように伸びしろがまだまだある企業の場合は、仕組化できていない部分が多くあります。従って、はじめに教育単体に注力するより、そもそも教育を含めた全体の枠組み創りから始める必要があります。 いくら立派な教育システムがあっても、全体の枠組みが整っていなければ生産性は頭打ちになってしまいますので、バランスが重要ですね。 ーー生産性を因数分解すると、能率×効率だと思います。 ーー能率や効率を上げる施策を、具体的にどのように時間軸で実施していますか? 畑井 正直な所、今は能率や効率を上げる個別具体的な施策の実施までには至っていません。Sales Enablement Groupが発足して3ヵ月程度なので、今はもっと上位概念を固めるフェーズで、どういう枠組みがあれば営業組織として強くなれるかを考えています。 Vision/Missionが明確で目指すべき方向が定まっているか、CRM上で数字が可視化され現状分析が出来ているか、などの基礎的な部分を整備した後に、教育などの個々の能率を上げる施策や、ITツールを導入するなどの、組織全体の効率を上げる施策に取り組みたいと思っています。とはいっても、これから数カ月で、細かい施策含めて、全体の枠組みは創ってしまいたいと考えています。 ーー枠組み創りとして具体的に行ったことはありますか? 畑井 Sansan7Eという、営業組織強化のフレームワークを作りました。 このフレームワークは、一流の営業チームに共通する枠組みを分析し、まとめたものです。SansanのSales Enablementでは、このフレームワークに沿って、様々な施策を行っています。 Sansan7E
  1. Evolving Value (存在目的)
  2. Education (教育システム)
  3. Engagement (モチベーション)
  4. Effective Data Driven Management (効果的なCRM活用)
  5. Experience Platform (営業ナレッジ共有)
  6. Empowerment Team (組織ルール)
  7. Employee Vision (採用)

次回予告

さて、まだまだお話は続きますが、今回はここまでとさせて頂きます。 次回は「Sansan7E」の具体的な内容や取り組みについて公開予定です! お楽しみに。 第2回 Sansanが行うSales Enablementの取り組み7E(人のE)
Sansan株式会社について 2007年の創業より法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」を開発・提供しています。「Sansan」は「名刺を企業の資産に変える」をコンセプトに、社内に眠る名刺をデータ化し、人と人のつながりを情報として可視化・共有できるクラウド名刺管理サービスです。2012年より個人向け名刺アプリ「Eight」を提供開始。ソーシャルの仕組みを取り入れ名刺をビジネスのつながりに変える新たなビジネスネットワークとして、登録ユーザーは200万人を超えています。
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