- 利用サービス:
- MiiTel Phone
通話分析×音声共有で“見える化”を実現 若手中心で着電率22%・案件化360件達成

- 社名
- フジアルテ株式会社
- 業種
- 人材紹介
- 従業員数
- 5001-10000名
- 活用用途
- インサイドセールス
- 対象
- toB
1962年の創業以来、製造業に特化した人材サービス会社として、人材派遣・製造請負・人材紹介を軸に事業を展開してきたフジアルテ株式会社様。この度は、同社の小澤氏、南方氏にMiiTel Phoneの活用法についてお話を伺いました。
- ― 課題点
- ・若手中心の体制下で、チーム全体のスキルを平準化できる教育体制の構築
- ・通話内容を把握し、的確なフィードバックを行える環境づくり
- ― 結果
- ・MiiTel Phoneを活用し、話し方の数値評価や音声共有を通じて、スキル平準化と早期立ち上がりを実現
- ・録音、タグ、トーク・リッスン比率などのデータを基にした振り返りで、具体的なフィードバックが可能に
スキルの平準化にも大きな壁
–はじめに、皆様の業務内容やミッションをお聞かせください。
南方氏:私はインサイドセールスチームに所属しており、新規顧客の獲得と人材教育を主に担当しています。新規顧客獲得に関しては、お客様が「御社のサービスを使いたい」となった段階で、現地のフィールドセールス担当へ案件を引き継ぐ役割を担っています。
小澤氏:私も同じくインサイドセールスチームに所属していますが、実際の架電や商談対応は行っておらず、チームのマネジメント業務を専門としています。チームは7名体制で、実動部隊は私を除く6名です。メンバー構成としては、1年目が2人、2年目が2人、3年目が1人と、比較的若いメンバーが中心となっています。
私たちのチームのミッションは、新規顧客の獲得です。お客様の幅広いニーズをキャッチし、インサイドセールスでの初期対応を経て、フィールドセールスへとつなぐことが大きな役割になっています。そのうえで、新規売上の創出も責任を持って追っているところです。
また、2024年からは新卒や若手メンバーの教育にも取り組んでおり、スキルの平準化や早期戦力化を目的とした体制づくりを進めています。
–御社のインサイドセールスチームでは、どのような指標がKPIになっていますか?
南方氏:KGI(重要目標達成指標)は「売上」ですが、インサイドセールスとして主に追っているKPIは「案件化数」です。つまり、インサイドセールスからフィールドセールスへ、どれだけ案件をトスアップできたかが成果の指標となります。
–MiiTel Phoneを導入される前、どのような課題がありましたか?
小澤氏:チームメンバーのスキルの平準化です。当時は社用携帯を使って顧客に電話をしていましたが、実際の通話内容や話し方(トーンや抑揚など)を把握することができず、トークスクリプトの改善やロープレの効果にも限界がありました。チーム全体のスキルを平準化したり、教育を効率的に進めたりするうえで大きな障壁となっていたのです。
新人教育に関しても、経験の浅いメンバーに対してトレーナーが付きっきりで対応する必要があり、トレーナー側に負担がありました。
こうした状況のなかで、社内のDXチームからCTI(Computer Telephony Integration)の導入を提案され、そこからMiiTel Phoneを導入する運びとなった次第です。
「マイベスト・マイワースト通話」のタグ共有を習慣化、週1回の振り返りで会話品質を継続改善
– 業務において、具体的にどのようにMiiTel Phoneを活用していますか?
小澤氏:導入当初は、話速や抑揚、フィラー(「えー」「あのー」など)の回数といった、話し方に関する数値を中心にチェックしていました。2カ月ほど経過してからは、「この質問をされたときに、どう返答すればよいかわからなかった」といった事例を共有してもらい、それに対して具体的なフィードバックを行うようになりました。
逆に、うまく応対できた通話は成功事例としてチームに展開しています。個々の経験が属人化せず、チーム全体の知見として蓄積されていく。この「ナレッジの循環」こそが、MiiTel Phoneを導入して実感した価値の1つです。
また、機能面では「タグ」を積極的に活用しています。たとえば、「着電」「未着電」などのタグを通して営業所単位の成果を見える化したり、「マイベスト」「マイワースト」といったタグを各メンバーが自分で付け、週1回のミーティングで全体に共有したりする運用を行っています。
これにより、「どこが良かったか」「どこに改善の余地があったか」といった振り返りを、チーム全体で客観的に行えるようになりました。自身では気づきにくい改善ポイントに気づけるだけでなく、他のメンバーの工夫や話法から学ぶこともでき、結果としてチーム全体のスキル向上につながっています。
– タグ分析はどのくらいの頻度で実施されているのでしょうか?
南方氏:タグ分析は、週1回のチームミーティングの中で行っています。そのうえで、日々の通話内容については、各自が随時確認・改善するスタイルです。
また、アポイントを獲得できた通話については、「トーク・リッスン比率」も分析しています。営業トークの理想比率は一般的に「営業:お客様=6:4」とされていますが、実際に成果が出ている通話では「7:3」だったケースもありました。そうした実データを踏まえて、会話配分の基準を柔軟に見直しながら、成果の最大化につなげています。

若手主体で着電率22%・案件化360件を達成、MiiTel活用で新人の早期立ち上がりを実現
– MiiTel Phoneを導入してどのような成果が得られましたか?
小澤氏:最も大きな成果は「着電率」の向上です。2023年度は18〜20%ほどで推移していたものが、2024年度には最終的に22%で着地しました。数値だけを見ればわずかな伸びに思えるかもしれませんが、2023年度はベテランメンバー中心の体制だったのに対して、2024年度は新卒や若手が中心でした。そうしたなかでこの数字を達成できたことは、数字以上のインパクトがあったと感じています。
この成果の背景には、フィードバックの質の変化があります。以前は「受付で断られた」という事象に対して、「次はこうしてみたら?」といった感覚的なアドバイスに留まることが多く、根本的な改善にはつながりにくい傾向がありました。しかし、MiiTel Phoneを導入してからは、一件一件の通話を客観的な指標で可視化・分析できるようになり、状況の解像度が飛躍的に高まりました。曖昧だった課題が明確に浮かび上がり、それぞれのメンバーに対して的確な指導が可能になったのです。この変化が成果に直結していると考えています。
南方氏:以前はテレアポで思うような結果が出なくても、一人で悩みを抱え込んでしまうケースが多かったのですが、今ではメンバー同士が気軽に意見を交わし、改善に向けて建設的な対話が生まれています。成功事例を共有することで、褒められたメンバーのモチベーションが上がり、チームミーティングでの発言も以前に比べて活発になっています。最近では「自分のトークにアドバイスが欲しい」という相談も増えています。
また、当社で活用しているCRMの項目の改修にはある程度の手間がかかります。その点、MiiTel Phoneのタグ機能を活用することで、トークパターンA・Bの比較検証なども容易に実施でき、仮説検証がしやすくなりました。集計についても、以前はCSVを出力し、Excelで加工する必要がありましたが、今ではMiiTel Phone上で拠点ごとにチェックを入れるだけで完結するようになり、大幅な業務効率化にもつながっています。
– 新規売上への貢献についてはいかがでしょうか?
小澤氏:MiiTel Phoneが売上にどの程度影響しているかを数値化するのは難しいのですが、「案件化率」には明らかな変化がありました。具体的には、MiiTel Phoneを導入した2024年度の案件化数は前年の2023年度と比較して130%という結果でした。
これは、MiiTel Phoneを活用したフィードバックによって、新人メンバーの早期立ち上がりが実現したという点が大きいです。一般的には、入社後1カ月が研修、2カ月目が慣らし期間、3カ月目以降で本格稼働という流れが多いかと思いますが、当チームでは2カ月程度で一人前として現場に出られる状態になります。早期戦力化という意味でも、MiiTelの導入効果は大きかったと感じています。
セールスイネーブルメントで型化と標準化を推進、継続的に成果を上げられる組織を目指す
–今後のビジョンを教えてください。
南方氏:現在は、営業活動の「型化」を進めているところです。新規売上を創出し続ける組織として、セールスイネーブルメントの推進が大きなテーマになっており、音声データを含めた教育体系の整備や、成功事例の展開にも注力していきたいと考えています。
小澤氏:現在は7名の小規模チームでMiiTel Phoneを活用していますが、将来的には全社的な展開も視野に入れています。インサイドセールスにおけるスキル平準化の成功をベースに、営業部門全体に広げていくことで、全体的な営業力の底上げにつなげたいと考えています。
また、私たちインサイドセールスは商談の多くをオンラインで行っているため、将来的には「MiiTel Meetings」の導入も検討したいです。
–最後に、MiiTel Phoneの導入を検討している方にメッセージをお願いします。
南方氏:MiiTel Phoneは、実際に導入してみると想像以上に使いやすく、業務にしっかりとフィットするツールだと感じています。録音データに基づいて適切なフィードバックができる点はもちろん、成功事例の展開や教育体制への応用など、多方面で役立っています。
–ありがとうございました。
- 社名
- フジアルテ株式会社
- 業種
- 人材紹介
- 従業員数
- 5001-10000名
- 活用用途
- インサイドセールス
- 対象
- toB