- 利用サービス:
- MiiTel Phone
CRM・SFA と連携しPDCA サイクルを高速化BPO 業界における新たな価値創出を目指す

- 社名
- 株式会社サウザンズ
- 業種
- アウトソーシング
- 従業員数
- 101-500名
- 活用用途
- コールセンター・コンタクトセンター
- 対象
- toB
「価値を提供し続ける、企業、個でありたい」というビジョンのもと、BPO・業務支援事業をはじめ、飲食店の経営・運営やイベントのコンサルティング事業などを展開する株式会社サウザンズ様。この度、同社の伊藤氏、松本氏、野邉氏に、MiiTel Phone の活用法についてお話を伺いました。
- ― 課題点
- ・架電生産性の分析・評価と PDCA サイクルの高速化
- ・テレワーク環境下における業務の透明性担保
- ・架電後の CRM 入力作業の削減
- ― 結果
- ・MiiTel Phone×kintone×Tableau 連携で、架電データをリアルタイム分析できる環境を整備でき、PDCA サイクルの迅速化を実現した
- ・架電データの可視化で、リモート環境でもメンバーの業務状況を正確に把握できるようになった
- ・架電とCRM のデータ連携をシームレスに行い、効率的な業務フローを実現した
データを基に PDCA を回せる体制構築とテレワーク環境下での業務の透明性担保が課題
–はじめに、皆様の業務内容をお聞かせください。
伊藤氏:本日は、 BPO・業務支援事業(主にカスタマーサクセス)の経営および運営に携わる4名が参加しています。
私は、MiiTel Phone の導入プロジェクトの責任者として全体統括を行っています。野邉は業務設計を中心に、松本は現場の実務を担当し、約 30名のチームをマネジメントしています。
–MiiTel Phone 導入前に抱えていた課題や、導入の経緯についてお聞かせください。
伊藤氏:当社の BPO・業務支援事業では、クライアント企業のシステムをそのまま利用することが多く、ライセンスを提供いただいた上で業務を進めています。しかし、当時利用していた CTI(Computer Telephony Integration)とマーケティングツールの組み合わせでは、架電生産性の分析・評価に時間がかかり、質も十分ではありませんでした。
また、当社はテレワーク比率が高いため、客観的な業務評価と透明性の確保が重要でしたが、従来のCTIではその点にも課題がありました。そこで、アウトバウンド営業に特化したツールを導入し、データを基に PDCAを回せる体制を構築する必要があると考えたのです。
こうした状況の中で、MiiTel Phoneならこの課題を解決できると確信。クライアントにも導入の許可を得たうえで、野邉を中心にソリューションの設計を進めたというのが経緯です。
実は、当社には株式会社リクルートの出身者が多く、前職でMiiTel Phoneを利用していたメンバーもいました。そうした背景もあり、導入の決断はスムーズでした。
–他のCTI ツールも比較検討されたのでしょうか?また、最終的にMiiTel Phone を選んだ決め手は何でしたか?
伊藤氏:いくつかのCTIツールをピックアップし、客観的な評価を行いました。しかし、アウトバウンド営業に特化し、その分野で強みを持っているツールはMiiTel Phone だけだという印象を持ちました。
特に決め手となったのは、通電前の架電数をデータとして取得できる点です。この機能により、架電の効果測定をより高い精度で行えるため、当社の業務において非常に使い勝手が良いと感じました。
また、CRMとの連携に対応していることも、MiiTel Phoneを選んだ理由の一つです。従来は、架電後にCRM へデータを手入力する必要があり、この二度手間が架電の生産性を大幅に下げる要因となっていました。こうした課題もあり、架電とCRMのデータ連携をシームレスに行え、一貫した業務フローを実現できるMiiTel Phoneに魅力を感じました。
このほか、音声のテキスト化や通話分析など、プラスアルファの機能が充実していたこともあり、BPO クライアントにもすぐに価値を理解していただけました。
「MiiTel Phone×kintone×Tableau の連携」でPDCAサイクルの高速化を実現
– MiiTel Phone は、他のクラウドソリューションとどのように連携して活用されていますか?
野邉氏:当社ではMiiTel Phone、kintone、CData、Tableau の 4 つを組み合わせた独自のコールセンター運営基盤を構築しています。MiiTel Phone は架電ツールとして使用し、その通話履歴を kintone に自動登録する形で運用しています。
ただ、kintone はデータ整理には優れているものの、ビジュアル化にはあまり強くありません。そこで、BI ツールとして Tableau を活用(繋ぎこみにCData 使用)し、MiiTel Phone で日々行われる架電結果をリアルタイムで可視化できるようにしました。
有難いことに当社では多くの企業様から案件をいただいておりますが、どのプロジェクトにおいても高い成果が求められるため、PDCA サイクルをいかに速く回せるかが重要になってきます。この点について、リアルタイムで状況を把握し、高い精度で分析し、日々の振り返りで即座に軌道修正ができるのは、パートナー企業様への価値提供・業務品質の観点で大きなメリットだと感じています。
– MiiTel Phone を導入したことで、PDCA を早く回せるようになった実感はありますか?
伊藤氏:PDCA の高速化を強く実感しています。従来は、スプレッドシートで実績の集計フォーマットを作成し、それを使って振り返りをしていました。
しかし、全体の数字は見られても、チーム別・拠点別・個人別・時間別に細かく分析しようとすると、毎回集計し直さなければならず、振り返りにとにかく時間がかかり、会議内に答えにたどり着けないこともありました。
それが今では、ボタン一つでセグメント等のビューを自由に切り替えられるようになったため、ファネルのどこがどういう状態でボトルネックになっているのかを瞬時に特定できます。
たとえば、次のようなポイントを分解していくことで、「自分たちが改善できる変数なのか、それとも外的要因によるものなのか」を明確に判断できるようになりました。
- 特定のメンバーだけor全員に起因するものか?
- エリア特有なのか時期的な傾向などセグメントによる差なのか?
- 上記が複合的に影響しているのか?
松本氏:新人メンバーの教育面でも大きな効果を実感しています。当社ではリモートワークが多いため、新人メンバーが一人で架電や商談を進めなければならないケースも少なくありません。そうなると、どうしても不安を抱えながら業務にあたることになります。
しかし、MiiTel Phone を導入したことで、リアルタイムで新人の架電・商談をモニタリングしながら、適宜フォローができるようになりました。たとえば、架電中に「この部分のXXという説明をYYに変えた方がお客様に伝わるよ」とチャットで具体的にアドバイスを送ることができるので、新人メンバーも安心して業務に取り組めるようになったと思います。
こうした仕組みを整えたことで、新人教育の効率化はもちろん、現場のパフォーマンス向上にもつながっていると実感しています。
生成AI オプションの自動議事録機能を活用
プロンプト最適化でフィードバック精度を大幅向上
– 業務の中で特に活用されているMiiTel Phoneの機能はありますか?
松本氏:有効な対話ができているかどうかを確認する際に、生成 AI オプションの自動議事録機能をよく活用しています。以前は、必要な会話内容を確認するために、録音をダウンロードして一つひとつ聞きにいくしかありませんでした。その点、MiiTel Phoneでは自動で議事録が生成されるため、その場で状況を確認し、すぐに指導できるようになりました。たとえば、「この認識で合っている」「ここは少し誤解があるかも」など、即座にフィードバックできるようになったのは、大きな成果です。
野邉氏:議事録の精度には特に力を入れており、プロジェクトごとに最適なフィードバックが得られるよう、独自にプロンプトをカスタマイズしています。
会話の要約のみでは「どのような提案を行い」「どのような反応があり」「最終的にどのような結論に至ったのか」という重要な情報が十分に整理されていなかったためです。そこで、「#前提条件」「#議事録のルール」といったカスタムプロンプトを設定し、欲しい情報が整理された形で出力されるよう試行錯誤を重ねました。
その結果、メンバーが自身の架電履歴を振り返りやすくなり、達成できたポイントや不足を明確に把握できるようになりました。そのうえで、リーダーやマネージャーと面談することで、より深い議論が可能になり、フィードバックの質が格段に向上しています。
音声がテキストとして整理され大量に蓄積されることは相当な価値であって、例えば更にこれを生成 AI を用い分析することで勝ちパターンがデジタルに特定出来ます。以前は精度高く分析することが実質不可能でしたが、Miitel の新機能を活用し簡単に実現出来ています。
このほか、通電以降の進捗状況を可視化するためにタグも活用しています。


– MiiTel Phone 導入後、マネジメント、セルフコーチング、採用面で何か成果はありましたか?
松本氏:セルフコーチングの観点では、メンバーが自発的に他メンバーのトークを学ぶ環境が整いました。以前は優秀なメンバーのトークを参考にしたいと思っても、「管理職に依頼し、ログを選んでもらい、共有を受ける」という手間がありました。
しかし、今では MiiTel Phone 上で誰でも簡単に確認すべきログがすぐに選定・特定できるため、管理職に依頼せずに、「このログを聞いたけれど、こういう点が参考になった」といった積極的な会話を始められるようになりました。 これにより、管理職とメンバー間のやり取りがスムーズになり、コーチングの質も向上しています。
また、当社ではMiiTel Phone と Slack を連携しており、チームのメンバーがアポイントを獲得すると「獲得チャンネル」に自動的に通知が送られる仕組みになっています。これによって、リアルタイムで周りの状況が分かるため、とてもシンプルな仕組みなのですがメンバー同士のモチベーションアップにもつながっています。
伊藤氏:システム群を連携したことで、採用面にもポジティブな影響がありました。もともと当社ではリモートワークを推奨していましたが、新人の立ち上がり時や成績が振るわないときには出社をお願いするケースもありました。
しかし、MiiTel Phone を導入してからは、リモート環境でも適切なマネジメントができるようになり、「完全フルリモートでの業務が可能」という採用条件を打ち出せるようになりました。 これにより、求人応募数が大幅に増加しています。

「デジタル×人」の力を最大限に活用し、BPO 業界における新たな価値創出を目指す
–今後のビジョンを教えてください。
伊藤氏:BPO 業界は競争が激しく、人の質や組織体制だけでは差別化が難しくなっています。そうした状況の中で、「MiiTel Phone を使いこなせている」「システム連携を通じてデジタルで業務を可視化し、高速 PDCAを回せる」という点を強みにできることは、当社のビジネスを拡大するうえで大きな武器になると考えています。
今後はMiiTel Phone をさらに活用し、新たなソリューションとの組み合わせを模索しながら、「デジタル×人」の力で最適な支援を提供できる企業へと進化していきたいです。
–最後に、MiiTel の導入を検討している方にメッセージをお願いします。
伊藤氏:MiiTel Phone は、「通電データを網羅的に取得できる」「リアルタイムで状況を可視化し、即座に PDCA を回せる」という点で、他にはない強みを持ったツールだと思います。実際に当社でも比較検討しましたが、MiiTel Phone と肩を並べるツールは他に見当たりませんでした。営業力を強化したい企業には、ぜひ導入をおすすめします。
松本氏:架電業務は、どうしても「一人で戦う仕事」になりがちです。しかし、MiiTel Phone があれば、その努力や成果を正当に評価し、組織全体で共有できる環境が整います。しっかりと数字と向き合い、成果を最大化したい企業様は、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
野邉氏:MiiTel Phoneは例えば通話履歴とCRMをスムーズに連携できるなど拡張性が高く、多機能で、大手企業の導入実績も豊富な信頼性のあるツールです。生成AIを用いた新機能の登場で、データの活用の幅が圧倒的に広がりました。豊富な機能を使いこなすためには、MiiTel Phoneを導入するのみならず、自社のビジネスに合わせたシステムの連携とオペレーションの追求をお勧めします。
–ありがとうございました。
- 社名
- 株式会社サウザンズ
- 業種
- アウトソーシング
- 従業員数
- 101-500名
- 活用用途
- コールセンター・コンタクトセンター
- 対象
- toB