三菱地所ハウスネット株式会社

情報共有工数の削減により架電数が増加 面談アポ獲得率1.5倍も実現

  • 業種 不動産・建設
  • 従業員数 501-1000名
  • 用途 インサイドセールス
  • 対象 toC
情報共有工数の削減により架電数が増加 面談アポ獲得率1.5倍も実現

三菱地所グループにおいて住まいの売買仲介、賃貸仲介・管理を担う三菱地所ハウスネット株式会社。この度は、流通企画部の鈴木氏、山口氏、生見氏に、MiiTelの活用法についてお話を伺いました。

取材対象者プロフィール

鈴木 美和子

2005年に同社の前身である藤和不動産流通サービスへキャリア入社。入社後は賃貸部門にてリーシング営業に携わり、その後、売買仲介部門で営業に従事した。2017年には三菱地所株式会社へ出向し、同社が運営する不動産総合相談ラウンジのコンシェルジュや三菱地所グループのお客様向けイベント等の企画・実施を担当。2023年から流通企画部の配属となり、現在はインサイドセールスのプロジェクト管理を担うほか、社内研修や顧客ロイヤルティ向上施策などのマネジメントを幅広く担当。

山口 藍

2012年に同社へ新卒入社し、売買仲介部門にて10年間営業に携わる。営業時代は世田谷区を中心に、城西エリアを幅広く担当。2023年に流通企画部へ異動し、現在はインサイドセールスの運用管理を担当。自身の営業経験を活かしながら、営業現場の視点でコール担当者のトレーニング、フォローを行っている。その他、社内研修や顧客ロイヤルティ施策の企画などを担当。

生見 僚汰

2016年に同社へ新卒入社し、売買仲介部門にて5年間、営業を経験。営業時代は主に豊島区・文京区を担当していた。2021年より流通業務企画部(現:流通企画部)の配属となり、インサイドセールスの体制構築に構想段階から携わっている。その他、新入社員研修やサービスブランドリニューアルなどを担当し、様々な観点から営業支援を行ってきた。

課題点

  1. 架電内容をCRMツールに手作業で入力する工数の削減
  2. 架電内容を正確に把握できない状況の改善
  3. 面談アポ獲得率の向上

結果

  1. 架電内容をはじめとする情報をCRMツールに自動連携できるようになったため入力の工数を削減でき、架電数が増加した
  2. 文字起こしや録音により架電内容を正確に記録できるようになり、管理者がコール担当者を適切にフォローできるようになった
  3. 音声感情認識機能でお客様の反応がポジティブなものかネガティブなものか可視化できるようになり、コール担当者の自発的なPDCAサイクル循環により面談アポ獲得率が1.5倍に増加した

架電内容をCRMツールに入力する工数の削減が課題

— はじめに、皆様の業務内容をお聞かせください。

鈴木:弊社、三菱地所ハウスネットは、三菱地所グループにおいて住まいの売買仲介、賃貸仲介・管理を担っている会社です。弊社は、お客様の住まいだけでなく“想い”もつなぐという価値観を体現した「三菱地所の住まいリレー」というサービスブランドのもとで、お客様の「想いに応え、期待を超える」ことを使命として日々、住まいのお取引をサポートさせていただいております。
そんな弊社ですが、私たちは流通企画部という、売買仲介部門の営業支援部署に所属しています。弊社の売買仲介部門は「お客様へ提供するサービス品質の向上」を目指しており、それを実現するための施策の企画、営業部門への施策の落とし込みが主な業務です。その中でも、私たち3名は、営業担当者がより高品質なサービスを提供するための業務効率化施策の1つとして、インサイドセールス体制の構築・運用を担っています。私はプロジェクトの全体管理を行い、生見は主にインサイドセールス体制の構築、山口はインサイドセールス業務の運用管理を担当しています。

これまで不動産業界では、不動産売買業務の大半を1人の営業担当者が担っていました。1人の営業担当者が、売主様から「不動産を売りたい」という相談を受けて、最後に不動産の引渡しを行うまでの全ての工程に携わっていたのです。こうした体制では、自ずと営業担当者の業務が膨大になり、お客様対応をはじめとした重要な業務に十分な時間を割くことができないケースもありました。

昨今は、不動産業界全体でこれらの課題を解決する動きが始まっています。こうした環境のなかで、弊社もお客様へより良いサービスをお届けできるよう、私たちはさまざまな施策を企画、導入し、営業担当者の業務をサポートしています。

— MiiTelを導入される前、どのような課題がありましたか?

生見:インサイドセールスチームを立ち上げる際、電話でお客様と会話した内容をCRMツールに手作業で入力する工数の削減が課題でした。この手入力に膨大な工数が発生しており、架電時間が削られていたためです。また、電話の内容を正確に把握できない状況の改善という課題もありました。これらの課題があるなかで、情報共有の工数を削減し、会話内容の正確な可視化ができるツールを探していました。

— どのような経緯でMiiTelを知りましたか?

生見:私たちがインサイドセールスを立ち上げたのは2022年7月です。その後、同年9月にはMiiTelを導入しています。約2年前に別のプロジェクトでMiiTelの導入を検討していた社員から話を聞いたのが、MiiTelを知ったきっかけです。話を聞くなかで、MiiTelには文字起こしや応対メモをはじめとするさまざまな機能があり、電話の内容を正確に可視化できるツールだとわかりました。

— インサイドセールスの体制を構築する際、営業担当者をはじめとした社員から様々な意見があったと伺いました。

鈴木:インサイドセールスと聞くとこれまでの業務とは対応スキームが大きく変わるようなイメージを持たれることが多く、営業担当者を中心に現在も様々な意見があることは認識しています。そのため、体制構築においては「営業担当者の営業活動を阻害せず、効率の悪い業務をインサイドセールスが引き取ることで最適化を図る」ことを特に重視しています。稼働当初は体制が安定しなかったこともあり、営業担当者の理解もなかなか得ることができませんでしたが、MiiTelを上手く活用できるようになってからは体制も徐々に安定し、営業担当者に業務効率化の実感を得てもらえる機会も増えてきたため、現在は営業担当者から感謝の声をいただくことも多くなりました。今後は、営業担当者により業務効率化の効果を感じてもらえるよう、体制の高度化を進めていく方針です。

架電をモニタリングして専門知識をフォロー
音声感情認識機能でお客様の反応を可視化

— 業務において、具体的にどのようにMiiTelを活用していますか?

山口:私はもともと営業部門に所属しており、売買仲介営業を担当していました。現在は、インサイドセールスの運用管理を担当しており、実際にお客様対応業務を担っているコール専門担当者(3名)の進捗管理および指導を行っています。

MiiTelはコール担当者だけでなく、私も利用しています。コール担当者がMiiTelで架電している様子をモニタリングしながら、適宜フォローを行っています。ただし、現在のコール担当者はいずれも架電業務のプロフェッショナルであるため、お客様との話し方という観点ではなく、主に不動産売買に必要な専門知識(専門用語、実務経験が必要な受け答えなど)や営業所との連携といった面からサポートをしています。モニタリングができないような状況の場合は、後から文字起こしを確認し、フィードバックを実施しています。

また、お客様の会話に被せて発言した「かぶり回数」や、「あのー」「えーっと」といった不必要な言葉(フィラー)の多さに基づいてフィードバックすることもあります。不動産の売買仲介におけるインサイドセールスでは、いかにお客様の話に耳を傾け、お客様のご希望、ご事情を深く理解できるかが重要です。そのため、かぶり回数が多い場合は「発言の頻度を下げて、ヒアリングに徹するように」とアドバイスをしています。

その他、MiiTelの特徴的な機能に、音声感情認識機能があります。解析画面に話し手の感情が表示され、ポジティブな場合は青色、ネガティブな場合にはオレンジ色になります。実際に、不動産を売る気がないお客様に面談や訪問を打診すると、反応がネガティブと判定されます。一方で、面談や訪問を打診する前までは特にネガティブな反応を示さない場合もあります。これらの反応を確認しながら、面談や訪問を打診すべきタイミングを適切に判断できます。このようにお客様の感情を可視化できる点は素直にすごいと感じました。

生見:弊社のインサイドセールスでは、立ち上げ当初からスクリプトを活用して架電しています。文字起こしや録音を確認して、お客様からよく聞かれる内容を抽出しスクリプトに落とし込むような形でもMiiTelを活用しています。

面談アポ獲得率1.5倍とお取引件数の増加
コール担当者による自発的なPDCAも発生

— MiiTelを導入してどのような変化がありましたか?

生見:MiiTel導入当初はあまり上手く活用が出来ていませんでしたが、今年度に架電業務のプロフェッショナルをコール担当に迎え入れてからは活用が進むようになり、昨年度と比較して面談アポ獲得率は1.5倍程度向上しています。また、インサイドセールスの稼働により対応できるお客様の数が増えたため、より多くのお客様とお取引ができるようになりました。

不動産の売買仲介業界は競合他社が多く、どれだけ弊社が高品質なサービスを提供できるようになっても、そもそもお客様とお話をする機会が得られない、といったケースも多くあります。そのため、弊社のインサイドセールスでは、いかに他社よりも早くお客様とお話をするか、という点を重視しています。MiiTelの導入により、情報共有の工数が削減でき、1クリックで架電できるため架電スピードも向上しました。

山口:電話がつながりにくいお客様に架電する際は、お客様のご迷惑とならないよう過去に電話がつながらなかった時間帯を避け、お客様のご都合が良さそうな時間帯に架電を行っています。そのためには、過去に架電した時間帯を全て記録しておかなければならないのですが、MiiTelはそれらの情報をCRMツールに自動連携してくれます。そのため業務の効率が向上しました。

生見:今後は、MiiTelとCRMツールの連携をさらに深め、ダッシュボードにお客様の状況を可視化したいと考えています。これが実現できると、お客様ごとに記録を確認する必要がなくなり、業務効率のさらなる改善ができると考えています。

山口:3名のコール担当者も積極的にMiiTelを活用しています。特に、コール担当者のリーダーはMiiTelの録音を活用して、他のメンバー2名に対して積極的なフィードバックを行っています。また、3名とも自身が対応した案件のMiiTel録音を何度も確認し、言葉遣いや応対を改善するためのPDCAを積極的に回しています。

3名がこれまでに経験したコール業務には、文字起こしや録音で会話を確認できる環境がなかったようで「MiiTelを使って改善できる環境が非常に新鮮」とのことでした。

生見:私もコール担当者による積極的なPDCAを目の当たりにしています。メンバー別の集計画面を活用して、各メンバーが自分の癖を積極的に確認しています。フィラーの多さや抑揚を確認し、自発的な改善につなげているのです。また、営業担当者からも「いつも詳細にヒアリングしていただいてありがたい」といった感謝の言葉が届いています。架電内容をCRMへ記録する際、MiiTelの文字起こしや録音を参照して詳細な情報を効率的に共有できるスキームが整ったため、営業担当者へより粒度の高い情報共有が実現できるようになったことが、結果として営業担当者の満足度向上にも寄与出来ていると感じています。

鈴木:不動産売買仲介業務のインサイドセールスには、コール業務のプロであっても難しい側面があります。お客様との会話をパターン化してスクリプトに落とす取り組みは常に進めていますが、それでもイレギュラーな会話は後を絶ちません。聞き取りにくい横文字や専門用語も次から次に出てきます。しかし、同じことを何度もお客様に聞き返すことはできません。このような業務において、会話の内容を正確に記録でき、後から管理者が確認できることには大きな意義があります。MiiTelがあれば、今後チームを拡大するときも業務の質を落とさずに済むと感じます。

各担当者が注力すべき業務に注力できる環境を構築
サービス品質の更なる向上を目指す

— 今後のビジョンを教えてください。

鈴木:冒頭でも申し上げた通り、弊社は「想いに応える、期待を超える。」をスローガンとし、「お客様へ提供するサービス品質の向上」を目指しています。そのためには、従来の古い慣習を改善し、業務の分業化と効率化を進めなければなりません。今後も新しい施策やツールを導入する際は、営業現場と密にコミュニケーションを取りながら、営業担当者がきちんと効果を実感できるような仕組み作りを進めていきたいと考えています。各担当者が注力すべき業務に注力できる環境の維持および構築に努めたいです。

— 最後に、MiiTelの導入を検討している方にメッセージをお願いします。

生見:MiiTelはインサイドセールスのみならず、営業現場、フィールドセールスにも活用できます。検討中の方は、実際に導入してみて、MiiTelの担当者からアドバイスを受けながら使い方を模索すると良いと思います。MiiTelは豊富な機能を備えており、さまざまなシーンで活用できるツールのため、自社に適した活用方法が見つかるはずです。

山口:私が営業現場にいた時にMiiTelがあれば、さらに良い成績を残せたと思います。MiiTelによる会話内容の正確な記録があれば、ハイパフォーマーの営業方法をより効率的に習得できたと感じるためです。このように、MiiTelは個々のスキル向上に役立つツールなので、コール営業のパフォーマンスに課題がある場合は特に有効ではないかと思います。

— ありがとうございました。

MiiTelで電話応対して
パフォーマンス
してみませんか?

サービス紹介資料はこちら

この事例をみた方は、下記の様な記事も読んでいます。

事例をもっと見る