テレアポのクロージング率を確実に上げる方法とは?テストクロージングなどのトークも紹介

目次
テレアポの成否を左右するのが、クロージング。せっかくうまく話が進んでも、最後のクロージングで失敗して、アポイントを逃してしまうケースは多々あります。
そこで、今回はクロージング力を高めるための具体的なテクニックを紹介します。クロージングに課題を感じているオペレーターや教育担当者は必見です。
クロージング力を高める5つのテクニック
今から解説する5つのテクニックを状況に応じて組み合わせることで、クロージング率を大幅に向上させることができます。各テクニックはその場の相手の反応や状況を見ながら柔軟に使うことが大切です。普段の日常でも実践しているテクニックもあるかもしれませんね。
1)クローズドクエスチョンを効果的に使う
クローズドクエスチョンとは、答えが「はい」か「いいえ」で返ってくる質問です。このテクニックを使うことで、相手に選択肢を与え、決断を促進することができます。
クローズドクエスチョンは、次のように相手が答えやすい状況を作ることがポイントです。例えば、商品やサービスを提案した後、「このプランはお客様に合っていますか?」と問いかけます。相手が「はい」と答えた場合、次に「では、今月から始めましょうか?」と進めることができます。
例えば、ある企業が新しいマーケティングツールを提供していた場合、「このツールは、業務の効率化に役立ちそうだと思いますか?」と尋ね、相手が「はい」と答えたら、次のステップとして試しに「では、来月の導入を想定してスケジュールしてもよろしいですか?」と提案します。このように、短期間で相手の承諾を得るために効果的に使えるのがクローズドクエスチョンです。
【トーク例】
あなた「〇〇ということで、お間違いないですか?」
あなた「明日のお打ち合わせ、午前と午後のどちらがよろしいですか?」
あなた「お手続きさせていただきたいのですが、いかがでしょうか?」
2)テストクロージングを挟んでメリハリをつける
テストクロージングは、クロージングの本番前に相手の反応を確かめるために行う質問です。これにより、相手が本当に興味を持っているか、または懸念している点があるかを早期に把握できます。
テストクロージングは、クロージングに入る前に少し軽い質問を挟むことで、相手の意向を探る方法です。例えば、「今お話しした内容について、どこかご不明点はありませんか?」や「もし、これを導入した場合、どの点に最も魅力を感じますか?」といった質問をします。
例えば、あるSaaS企業の営業チームで、テストクロージングを取り入れたとします。顧客にシステムを紹介した後、「このシステムで一番魅力的だと感じた機能はどれですか?」と質問し、相手が反応した後に、「その機能に特化したプランを用意しているので、ぜひ次回のミーティングで詳しくお話ししませんか?」とクロージングに進むという手法です。
テストクロージングはトークスクリプトの各段階で行います。なかでも重要なタイミングは、「商品説明の前」「金額提示の前」「クロージングの前」です。
【トーク例(1)/商品説明の前】
あなた「商品が気に入ったら、契約していただけますか?」
【トーク例(2)/商品説明の前】
あなた「必要ないと思われたら、断っていただいて大丈夫です」
【トーク例/金額提示の前】
あなた「購入にあたり、気がかりなことはありますか?」
お客様「費用面がちょっと…」
あなた「業界の相場は〇〇円です」
【トーク例/クロージングの前】
あなた「購入についてどのようにお考えですか?」
お客様「正直、もうちょっと先でもいいかなって」
あなた「なるほど。今購入すれば〇〇なメリットがあります」
お客様「そうなんですね!」
3)ドア・イン・ザ・フェイステクニックを応用する
ドア・イン・ザ・フェイスは、最初に大きな要求をして、それを断られた後に小さな要求をする方法です。「譲歩的依頼法」とも呼ばれます。この手法により、相手は「最初の要求より小さい提案なら受け入れやすい」と感じ、実際にその小さな要求を受け入れる可能性が高まります。
例えば、最初に高額なプランを提案し、その後に比較的手頃なプランを提案することで、相手が「これならやりやすい」と感じ、受け入れやすくなります。最初の要求はあくまで「釣り」ですので、あまり高圧的にならないよう注意が必要です。
例えば、あるフィットネスクラブでは、「1年分の会費を前払いで支払っていただければ、特別な特典を提供します」という高額な提案を最初に行ったとします。その後、「それ以外でも、月会費でのご利用も可能です」と言って、少額の契約を提案しています。この手法で、多くの顧客自然な流れで月会費での契約に誘導できるようになります。
【トーク例】
あなた「お客さまにはAの商品がおすすめですよ」
お客様「100万円ですか…予算的に厳しいですね」
あなた「でしたら、Bの商品はいかがですか?こちらでしたら費用面でも…」
お客様「(さっき断っちゃったし…)では、Bの商品でお願いします」
4)感情クロージングを織り交ぜる
感情クロージングは、相手の感情を引き出し、商品やサービスに対する共感を深めてもらう方法です。理論的な説明よりも、感情的なアプローチで相手を引き込むことが重要です。
感情クロージングでは、相手の悩みや期待に共感し、製品がどれほどそれを解決できるかを強調します。「これを導入することで、仕事がどれだけ楽になるか」を強調し、感情に訴えかけます。
例えば、 あるオンライン学習サービスでは、「この学習プラットフォームを使うことで、もっと自分に
自信を持てるようになりますよ」と、相手が抱える不安を解消するための感情的な言葉を使うとします。感情に訴えることで、単に機能の説明をするよりも、相手がより強く共感し、導入を決断することが多くなるわけです。
【トーク例1】
あなた「この車を手に入れたら、どなたとどこへお出かけしたいですか?」
お客様「母と出かけたいですね!」
【トーク例2】
あなた「このサービスを受けることで、わずか1ヶ月で売り上げが2倍アップしますよ」
お客様「えっ!それは、本当ですか?なぜ、そうなるのか詳しく教えてください」
できるだけ具体的に想像させることがポイントです。導入するメリットを具体的な事例を伝えて明確にすることも有効です。
5)沈黙クロージングで「YES」を引き出す
沈黙クロージングは、相手に沈黙を提供して決断を促す方法です。これにより、相手が答えるまで待つことで、無意識的に「YES」を引き出す効果があります。
クロージングの際に「それでは、このプランで進めてよろしいでしょうか?」と提案した後、沈黙を保ちます。相手が答えるまで、あえて待つことで、プレッシャーを感じた相手は答えることが多くなります。
例えば、ある不動産営業マンは、物件を見学後、「この家の間取り、気に入りましたか?」と質問し、その後しばらく沈黙を保ちます。この沈黙が、相手に「決めなければならない」という圧力を与え、最終的に購入の決断を促す効果を生むというひとつのテクニックです。
【トーク例】
あなた「普段は〇〇円のところ、今回は特別に〇〇円でオファーしたいと思いますがいかがですか」
お客様「そうですねぇ…」
あなた「………(沈黙)」
お客様「(特別にということで、割引してもらっているし…)うーん…」
あなた「………(沈黙)」
お客様「ぜひとも、購入したいと思います」
クロージング率を向上させる付加ポイント

スクリプトの最適化・話す内容のアップデート
クロージング率を向上させるためには、スクリプトの最適化が欠かせません。ロールプレイングを通じて、スクリプトを何度も洗練させ、実際のシーンに即した内容に改善していきましょう。
【スクリプト最適化の具体的な方法】
- ロールプレイングを実施する
定期的に営業チーム内でロープレ(模擬商談)を行い、実際の会話の流れを確認します。顧客役が本音でフィードバックをすることで、弱点が見つかります。 - トップ営業のトークを取り入れる
成績の良い営業担当者のトーク内容を録音・文字起こしし、スクリプトに反映させることで、実績のあるクロージング手法をチーム全体で活用できます。 - 実際の顧客の反応を反映する
「よくある断り文句」や「契約の決め手となったフレーズ」を記録し、次回以降のスクリプトに反映することで、より効果的なアプローチが可能になります。
また、ハイパフォーマーの営業方法を参考にすることも有効です。優れた営業マンがどのような言い回しをしているのかを観察し、スクリプトに取り入れることで、より効果的なアプローチが可能になります。
音声トーンや話し方の改善
相手に寄り添うペーシング(相手の話し方に合わせる)を実践することは、クロージング成功の鍵です。音声トーンや話すスピードを調整し、相手が安心感を得られるような話し方を心がけましょう。電話営業では、顧客は話し方や声のトーンから営業の印象を判断します。
例えば、自信のなさそうな声では「この人の話は信用できるのか?」と疑問を持たれるかもしれません。逆に、押しが強すぎると警戒されることもあります。
ペーシング(相手に合わせる話し方)のテクニックも意識しましょう。これを活用すると、相手に「この人は自分と話しやすい」と感じさせ、警戒心を和らげられます。
- ゆっくり話す相手には、自分もペースを落とす
→ 例えば、高齢の顧客には落ち着いたトーンで話し、信頼感を持たせる。 - テンションの高い相手には、元気なトーンで話す
→ 明るいトーンの経営者に対しては、少しハキハキとした口調で話すと、距離が縮まりやすい。 - 相手の言葉遣いを自然に合わせる
→ 丁寧な話し方の顧客にはフォーマルに、フレンドリーな雰囲気なら少し砕けた話し方にすると親近感を持たれやすい。
特に、落ち着いたトーンで話すことで、相手に信頼感を与え、クロージングがスムーズに進むことが多いです。
事例:成功している企業のクロージング手法
成功している企業のクロージング手法を学ぶことも大切です。実際に成果を上げている企業の事例を取り入れ、どのようにしてクロージングを成功させているのかを分析しましょう。
成功事例①:保険会社のクロージング手法
ある大手保険会社は、「お客様の未来を想像させる感情クロージング」を徹底。
例えば、
「もしもご主人に何かあったら、お子さんの将来が心配ではないですか?」と問いかけ、
「この保険があれば、お子さんの教育資金も安心です」と提案。
顧客の「不安」を引き出し、それを解決する手段として保険を提案することで、高い成約率を維持しています。
成功事例②:IT企業のテレアポ戦略
あるSaaS企業では、「テストクロージング+ドア・イン・ザ・フェイス」を活用。
最初に「年間プラン」を提案し、相手が「予算が合わない」と断ると、
「では、まずは無料トライアルで試してみませんか?」と小さな提案をすることで、契約率を大幅にアップさせました。
クロージング率の改善に活用できる「MiiTel Phone」

「MiiTel Phone(ミーテルフォン)」は営業トークにおける話速・会話の被せ率・沈黙回数などを定量的に分析・可視化することで、営業の生産性を向上してくれる電話解析AIです。電話・Web会議・対面での全ての会話のブラックボックス化の解消から会話データの利活用まで幅広くご利用いただけます。
具体的なメリット
- 通話内容の可視化: 話し方や言葉遣いを数値化し、客観的な評価が可能。
- 営業力強化: 成功事例を分析し、効果的な研修に繋げられます。
- 顧客満足度向上: 顧客の声を深く理解し、より良い対応に。
- 業務効率化: 文字起こしや要約機能で、情報検索がスムーズに。
こんな企業におすすめ
- 営業成績を向上させたい企業
- 顧客満足度を高めたい企業
- チーム全体のスキルアップを図りたい企業
- リモートワークの質を高めたい企業
MiiTel Phoneは、導入実績豊富なクラウド型のサービスです。
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