- 利用サービス:
- MiiTel Call Center
目標を上回る放棄率削減を実現 通話の平均処理時間も23.5%短縮
- 社名
- シロカ株式会社
- 業種
- 製造
- 従業員数
- 51-100名
- 活用用途
- コールセンター・コンタクトセンター
- 対象
- toC
- — 課題点
- ・放棄率の改善
- ・通話の処理にかかる時間の短縮
- — 結果
- ・目標を上回る放棄率削減を実現、ときには 放棄率0%を達成する日も
- ・Hubspot連携や自動議事録機能により処理時間を23.5%短縮
放棄率の改善が課題
1名しかモニタリングできない旧システムからMiiTelへ
— はじめに、皆様の業務内容をお聞かせください。
堀内氏:
私は、製品に同梱する取扱説明書やレシピの作成、またサポートページのFAQ作成などを手がけています。サポートへの問い合わせ状況を見ながらFAQの充実を図り、購入後の顧客満足度向上が主なミッションです。MiiTelでの分析などをサポートすることもあります。 宮下氏:私は、MiiTelを主に利用し、電話やホームページからいただいたお客様のお問い合わせに対応しています。
— サポート業務では、どのような指標がKPIになっていますか?
宮下氏:
私の所属する部では、KPIとして、放棄率に関する目標を上半期・下半期ごとに立てています。「上半期の平均は〇〇%以下まで抑えよう」と目標を立て、その達成を目指す形です。また、通話時間の全体的な短縮も目標にしています。現状の平均通話時間は7分半程度ですが、5分半から6分程度に短縮したいと考えています。ほかには、エスカレーションの件数削減も目標のひとつです。「上席/管理者対応になるケースを月2件以内にしよう」といった形で、電話対応に関連するクレームの削減に取り組んでいます。
— MiiTelを導入される前、どのような課題がありましたか?
宮下氏:
私の所属する部は、メンバー数が多い時も少ない時も放棄率がやや高い点が課題でした。特に2022年は放棄率が高かったと思います。 堀内氏:特に繁忙期ではない7月においても、放棄率が高いままでした。また当社は、IP電話の導入前から電話自動応答(IVR)を部分的に導入していましたが、以前のシステムは設定が煩雑でわかりづらく、外注による設定費用と時間のコストがかさむという課題もありました。 宮下氏:以前のシステムは、1名の架電メンバーしかモニタリングできない点も問題でした。また、待ち呼の件数が把握できなかったため、放棄率の改善が上手く進められませんでした。文字起こし機能がなく、ログを手動で記録せざるを得なかった点も業務工数がかかっていました。
— どのような経緯でMiiTelを知りましたか?
堀内氏:
当社で顧客満足度を向上させるプロジェクトに取り組んだ際、サポートセンターのコール数の多さが問題視されました。このコール数を削減すべくCX部がWebページに記載するFAQの充実に取り組んだのですが、その中でCX部とサポートチームの連携機会が増えました。そして、さらなるコール数削減のためにIP電話を導入しようと働きかけました。
— MiiTelを導入した決め手は何でしたか?
堀内氏:
CRMとの連携です。当社はHubSpotを使用しているのですが、ここまでHubSpotに対応しているIP電話がMiiTelしかなかったというのが、率直に言って1番の理由になります。もちろん、文字起こしや音声のAI解析といった機能も大きな魅力でした。回線の設定が容易という点も良かったです。
複数メンバーを同時にモニタリング
文字起こしや自動音声合成機能も積極的に活用
— 業務において、具体的にどのようにMiiTelを活用していますか?
宮下氏:
まずモニタリングです。MiiTelの導入により、応対が困難になっているメンバーや案内の内容が気になるメンバーをはじめとする複数名へのモニタリングを同時に行えるようになりました。私の所属する部には、私を含め管理者が3名いますが、この3名が複数メンバーを同時にモニタリングすることで、気になる内容の架電をすぐに確認できるようになりました。
また、架電メンバーが電話に出ている件数をチェックして「今日の10時台は電話をあまり取っていないけど、何かあったかな」といったことを話したりしています。最近はレポート機能でCPH(1時間あたりの通話件数平均)も明示されるようになったため、各メンバーへの状況確認も随時できるようになりました。
リアルタイムモニタでは、文字起こしをベースとしたモニタリング機能も活用しています。私の所属する部は午前10時台が特に多忙で、私を含めた管理者も電話に対応する状態になります。こうした状態では、危険なワードを話すメンバーがいてもリアルタイムで音声をモニタリングできません。こうした場合、メンバーの文字起こしを見ると応対が適切かどうかを確認できます。別の応対をしながら同時にモニタリングができるため、非常に便利です。
キーワード設定は、トーク内容そのもののチェックだけでなく、保留回数のチェックにも活用しています。通話の中で「保留」というワードの使用回数が多いメンバーについて、改善に向けたミーティングなどを行う形です。応対メモを使って、対応完了率の把握も行っています。折り返しにしている回数をメンバーごとに可視化し、製品知識の不足により折り返しが多発しているメンバーには製品のレクチャーを行えるようになりました。
堀内氏:
最近実装されたテキストから音声ファイルを作成する機能も、便利ですね。IVRの設定時、以前は社内の人間が直接録音しており、録音後にノイズを取る作業などが発生し、手間がかかっていました。自動音声合成でこうした手間から解放され、とても楽になりました。合成される音声もかなり人間の声に近く、使用に問題ないレベルです。またこうした機能がオプションではなく標準で使用できるのも、MiiTelの良い点だと思います。
目標を上回る放棄率削減を実現
通話の平均処理時間も23.5%短縮
— MiiTelを導入してどのような変化がありましたか?
宮下氏:
MiiTelのリアルタイムモニタでは、アラートを設定することで、後処理時間が長引いているメンバーが赤く表示されるなど各々の現況が明示化されます。そのため、待ち呼のお客さんがいるのに後処理に時間をかけているメンバーがいれば、「後処理を一旦止めて今の電話に出られる?」といった声かけができるようになりました。 おかげで、放棄率の改善も実現できました。期ごとに放棄率の目標を立てていますが、MiiTel導入から3カ月で放棄率を低下させることができました。
堀内氏:
以前は高かった放棄率が、MiiTel導入後は目標を上回る放棄率削減を実現し、0%の日も出てきました。部の努力ももちろんあると思いますが、MiiTelの影響が数字に表れていると感じます。
宮下氏:
メンバーそれぞれの数値について振り返りができるようになったのも、MiiTelのメリットです。ユーザーごとに”通話”や”後処理”などの稼働時間の内訳を数値から検証する際、以前は集計に多大な労力がかかっていました。しかしMiiTel導入後は、例えば「1月のデータが欲しい」といった際も簡単に集計ができます。欲しいデータをすぐ取り出せるため、管理者としては非常に楽になりました。メンバーの数値を月1回振り返ってまとめることができ、管理の効率も上がっています。
教育面でも、MiiTelの導入は大きな効果がありました。特に大きいのは、会話中の口癖に関するチェックです。メンバーの口癖を主観だけで指摘しても、「私、そんなに言ってないですよ」と反応されることが少なくありません。しかしMiiTelの文字起こし機能では、特定の口癖をワード登録すると「1日にどれだけ言っているのか」「月にどれぐらい言っているのか」を数値化できます。
その数値をメンバーに実際に見せると、「これだけ言ってたんですね」と納得し、その後は口癖を意識して電話に取り組んでくれるようになりました。例えば「そうですね」が口癖になっているメンバーがいる場合、回数の数値化によって意識を変え、「さようでございますね」などへの言い換えに取り組むといった形です。
また応対メモでは、「問い合わせ種別」と「何回の通話で対応完了したか」をタグとして設定しています。通話終了後に各オペレーターがタグを付与することにより、特定のユーザーにおいて「ある問い合わせ種別で、複数回の折り返しが発生している」ことが可視化できました。それにより「なぜ折り返しの回数が多くなったか」を確認し、製品知識不足によるものであればレクチャーを実施するなどの対策を取れるようになりました。
堀内氏:
回線の設定も容易になりましたし、何より通話の平均処理時間が短縮できました。後処理時間も含めたトータルな処理時間を、MiiTel導入から3カ月で23.5%削減できました。この処理時間削減は、CRMとの連携や、文字起こし、生成AIによる自動議事録によるログ入力工数の削減によるところが大きいでしょう。また、文字起こしと録音により通話内容の確認がスムーズになったことでモニタリングの質が向上し、ひいては業務の効率向上にもつながったと考えています。
データを活用し、放棄率とクレーム数のさらなる低下を目指す
— 今後のビジョンを教えてください。
宮下氏:
MiiTelはデータを詳細に出してくれるので、それをもとにして各メンバーが数値的な振り返りができるようになりました。今後は、エスカレーションや通話時間に関するデータも活用し、放棄率のさらなる低下やクレームの削減に関する取り組みを進めて行きたいと考えています。
— 最後に、MiiTelの導入を検討している方にメッセージをお願いします。
宮下氏:
当部署の場合、数値化によるメリットが大きいです。加えて、MiiTelの使い方に関するアドバイスにも助かっています。キーワード登録や応対メモについて使い方のアドバイスがもらえ、実務に沿った活用ができるようになりました。 堀内氏:導入時は開発力の面に注目してMiiTelを選んだところがありましたが、RevComm社からのアドバイスが有意義でした。また、色々な意見を汲み取って一緒に成長していけるようなところは、他のシステムにはない特長かもしれません。今後も成長を続け、新たな時代のコールセンターおよびIP電話を体現するようなシステムになるのではないかと、期待しています。
— ありがとうございました。
- 社名
- シロカ株式会社
- 業種
- 製造
- 従業員数
- 51-100名
- 活用用途
- コールセンター・コンタクトセンター
- 対象
- toC