- 利用サービス:
- MiiTel Phone
抑揚や話速、共感のスコアを基に応対品質を数値化、 顧客満足度アップと、チーム内でフォローし合う環境の構築を実現
- 社名
- 株式会社TOSYS
- 業種
- IT・ソフトウェアサービス
- 従業員数
- 501-1000名
- 活用用途
- その他
- 対象
- toB
創業から60年以上にわたり、NTTグループをはじめとする通信事業者の電気通信設備を手掛け、信越エリアの高度情報化社会に貢献している株式会社TOSYS。この度は、同社の氷熊様にMiiTel Phoneの活用法についてお話を伺いました。
- ― 課題点
- ・オペレーターの応対品質の向上
- ・通話内容を迅速に把握できる体制の構築
- ― 結果
- ・MiiTel Phoneの指標を活用して、オペレーターの応対品質を数値化したうえでフィードバックできるようになった
- ・自動録音と文字起こしの機能を活用して、通話内容を迅速に把握できるようになった
電話内容を確認できる環境の構築と、手作業による情報入力の工数削減が課題
— はじめに、氷熊様の業務内容をお聞かせください。
氷熊氏:
私は、Microsoft製品の販売サポートを行う部署の中で、お客様からの問合せサポート業務を担当するヘルプデスクチームのリーダーを務めています。現在、チームには7名が所属しており、お客様からの問い合わせに日々対応しています。
お客様からの問い合わせの多くはメールで届きますが、電話での問い合わせも一定数あります。また、電話対応をメインとする窓口も開設していることから、チームのメンバーが電話に応答する機会も多くあります。
— 問い合わせ対応業務では、どのような指標がKPIになっていますか?
氷熊氏:
私たちのチームでは、顧客満足度を重視しており、顧客満足度の維持・向上と、解約率を下げることをKPIに設定しています。
解約率を下げることが、サービスの品質向上と顧客満足度の向上につながると考えているためです。
— MiiTel Phoneを導入される前、どのような課題がありましたか?
氷熊氏:
以前はクラウド電話サービスを使用し、ヘルプデスク業務を行っていました。しかし、ツールが備えているのは「電話をかける・受ける」という基本機能のみで、通話のモニタリングや録音といったコールセンター業務に必要な機能は搭載されていませんでした。そのため、オペレーターの応対をリアルタイムで確認することや、通話内容を後から振り返ってフィードバックを行うことができず、応対品質の向上に悩んでいました。
物理的な分岐コネクタを使ってモニタリングを試みたこともありましたが、常に付きっきりで通話を聞く必要があり、在宅ワークを導入している背景からも、労力が大きすぎて現実的な対処法ではありませんでした。こうした背景から、適切なフィードバックを行い、応対品質を向上させるためには、コールセンター向けの電話ツールが必要だと感じていました。
また、電話の着信とともに顧客情報が自動的に表示される仕組みではなかったため、顧客情報の確認や問合せ内容の登録を手作業で行う必要があり、ヘルプデスク業務全体の効率を上げる施策を検討していました。
このような課題を解決するために、モニタリングや録音が可能で、着信時に顧客情報が表示できる新しい電話ツールを探し始めました。
— どのような経緯でMiiTel Phoneを知りましたか?
氷熊氏:
インターネットでさまざまな電話ツールを探し、複数の候補をピックアップした際、MiiTel Phoneを知りました。その後、各社の提案を受け、機能や価格、使い勝手などを比較検討した結果、MiiTel Phoneが当社のニーズに最も合っていると判断し、導入を決めました。
— MiiTel Phoneを導入した決め手は何でしたか?
氷熊氏:
一番の決め手は、UI(ユーザーインターフェース)の見やすさです。誰でも直感的に使えるデザインで、初めて利用するオペレーターでも操作に困ることがないと感じました。また、UI以外にも特に3つの点が魅力的でした。
1つ目は、応対履歴の見やすさです。誰が誰と、いつ、どのくらい通話したかを一目で確認できると感じました。
2つ目は、トークを可視化する機能です。通話の波形データから、各オペレーターがどのような応対をしたかを簡単に把握できるため、業務効率化につながると感じました。
3つ目は、データ集計機能です。ダッシュボードからオペレーター別にトークの特性や平均話速、通話時間などのデータを収集でき、管理者の視点で分析しやすいと考えました。
このように魅力的な複数の機能が搭載されており、当初から求めていた「モニタリング」と「録音」の機能もあったためMiiTel Phoneを選びました。
抑揚や話速、
共感のスコアを基にモニタリングを実施
お客様からの感謝ワードが増加し、
顧客満足度アップ
— 業務において、具体的にどのようにMiiTel Phoneを活用していますか?
氷熊氏:
MiiTel Phoneの導入からすでに約3年が経過しており、これまでさまざまな機能を活用してきました。特に役立っている機能は、自動録音および文字起こしの機能です。私は、リモートワーク中にオペレーターからチャットで質問を受けることが多いのですが、質問の意図が分かりづらい場合でも、録音や文字起こしのデータを確認することで、質問の背景や経緯を正確に把握できます。このエビデンス確認のプロセスが、正確な指示出しにおいて非常に役立っています。
また、自動録音および文字起こしの機能は新人教育にも活用しています。録音データをブックマークで保存し、実際の応対例として共有することで、新人が具体的な通話イメージを持ちやすくなり、育成スピードが大幅に向上しました。「どのように話せばいいか分からない」という新人も、即座に業務に取り掛かれるようになりました。キーワード自動認識や自動タグもよく活用している機能です。私たちのチームでは、応対品質および顧客満足度の向上を図るため、通話時の「抑揚(目安:25.0以上)」「話速(目安:7文字/秒)」「共感」のタグをMiiTel Phoneで細かくモニタリングしています。共感に関しては、「おっしゃるとおり」「さよう」などの共感ワードをオペレーターが使用できていたら、「共感」のタグが自動で付与されるように設定しています。このデータを基に、オペレーターの応対品質を数値化してフィードバックを行っています。
興味深いことに、抑揚や話速が基準値をクリアしており、「共感」のタグが付与されている通話は、お客様からの「ありがとう」「助かる」といった感謝ワードの出現率が高いことが分かりました。このような数値化により、具体的な改善点を見つけやすくなり、チーム内でのディスカッションにも役立っています。
2024年7月からは、MiiTel Call Centerのリアルタイムモニタの機能も活用しています。この機能により、各電話番号の応答数や待ち呼数、オペレーターのステータスをリアルタイムで把握できるようになり、さらなる業務効率化につながっています。
チーム全体で相互にフォローする環境を構築
新人教育に対する高い効果も実感
— MiiTel Phoneを導入してどのような変化がありましたか?
氷熊氏:
MiiTel Phoneの導入により、チーム全体でフォローし合える環境を構築できました。以前は、他のオペレーターがどのように話しているかを知るには、隣に座って会話を直接聞くしかありませんでした。そのため、一部の人だけがフォローに回るという形になっていました。
しかし、MiiTel Phoneを導入してからは、通話の録音を後で聞き返せるようになったため、手が空いたタイミングでお互いの録音を聞いて良い部分を取り入れたり、改善点を話し合ったりする文化が生まれました。メンバー同士でフィードバックをしながら改善につなげるという、良い循環が生まれています。
新人教育の面でも効果を実感しています。これまでは出社してもらい、常に隣に付いて指導する必要がありましたが、MiiTel Phoneのおかげでリモート環境でも丁寧にモニタリングができるようになりました。「出社してもらわないとフォローが難しい」という心理的なハードルが下がり、柔軟な教育体制を構築できるようになったのは大きな成果です。
このような取り組みの結果、MiiTel Phone導入以降、当社オペレーター対応の不満を理由とする解約は一度も発生しておらず、顧客満足度の向上につなげられていると感じています。
加えて、リアルタイムモニタ機能の活用により、オペレーターのステータスやどの回線でどの電話番号宛に通話しているかを一覧で確認できるようになったことも大きな進展です。
以前はお客様に折り返し電話をする際に、誰がどの状況で対応しているのかが把握できず、「折り返し対応が進んでいるのか」「すでに電話をかけたのか」といった確認作業が必要でした。また、「少し席を外します」などの余計なコミュニケーションも生まれていたのですが、MiiTel Phoneのおかげでそのようなやり取りも不要になり、チーム全体の生産性が向上しました。
応対品質のさらなる向上を目指す
テクニカルサポートへの活用も視野に
— 今後のビジョンを教えてください。
氷熊氏:
これからもMiiTel Phoneを活用しながら、顧客満足度の向上を目指していきたいと考えています。他にも電話窓口はたくさんありますが、その中で「この窓口が一番対応が良かった」とお客様に思っていただけることが、私たちの目標です。
また、現在はヘルプデスクチームを中心にMiiTel phoneを活用していますが、今後はテクニカルサポートチームでも活用し、電話応対の品質を向上させていきたいと考えています。
— 最後に、MiiTel Phoneの導入を検討している方にメッセージをお願いします。
氷熊氏:
特にコールセンターを初めて立ち上げる場合や、初めて電話応対を導入する場合にMiiTel Phoneは非常におすすめです。UI/UXが直感的で分かりやすく、初めて触れる人でもすぐに使いこなせるデザインになっています。効率的な業務環境を構築したい会社はぜひ一度試してみてください。
— ありがとうございました。
- 社名
- 株式会社TOSYS
- 業種
- IT・ソフトウェアサービス
- 従業員数
- 501-1000名
- 活用用途
- その他
- 対象
- toB