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個人力の相対的価値の展望 ~AI時代にどんな力をつけるべきか~

最近、AI(Artificial Inteligence:人工知能)の台頭により、シンギュラリティが叫ばれ、どの職業がAIに奪われるか世間で騒がれています。

今後も、AIが急速に発達することは間違いありませんので、そう遠くない未来にAIが人類の問題解決能力を超えるのは不可避と思います。

個別具体的に、どの職業がAIに奪われるかは抜きにして、今回はビジネスにおける個人力の相対的価値がどの様に変遷するか考察したいと思います。

色々なご意見・お考えがあるかと思いますが、本記事が未来を思考する何かのきっかけになれば幸いです。ご意見、ご要望があれば、コチラからお気軽にお問合せ下さい!

 

個人力とは?相対的価値の展望は?

ビジネスにおける個人の能力を因数分解すると、1.知識×2.思考力×3.実行力、となる。
そして、1~3のそれぞれをさらに因数分解すると以下の通り:

1.知識

2.思考力

3.実行力

AIなどのテクノロジーの発展により個人の能力が代替されるようになり、相対的価値は下表のように逓減していく思われる。上段が個人力の相対的価値、下段がAIをはじめとするテクノロジーによる代替可能性を表している。(下表における「現在」とは2017年時点を指す)

1.知識

2.思考力

3.実行力

上記の通り、人間に求められる能力の内、行動力の相対的価値が高まる。

行動力の中でも自己完結型の行動力はIoTやコネクティビティ技術の向上により相対的価値は逓減する。他方、他人の協力を得ながら何か成し遂げる巻き込み型の行動力は、AIから指示を受けることへの感情的障壁が高いため、しばらくは人間に指示を出す(お願いする)のは人間であり、巻き込み型行動力の価値は向こう100年では相対的価値が高まると思われる。

コミュニケーション手段の相対的価値の展望

人を巻き込む為には、コミュニケーション力(聞く力、伝える力)が欠かせない。
現状、コミュニケーション手段としては①口頭(便宜上ボディーランゲージも含む)か、②文章の2種類ある。

思考を口頭で言語化する際に、言語という制約により伝えたいこと・想いの大部分が失われ、更にそれを文章にする際に文章力や労力という制約により、一部が失われる。

さらに、①口頭、②文章のコミュニケーション手段をツール別に見ると以下のようになる。

時間的/空間的制約を抜きに考えると、時空間を共有したFace to Faceのコミュニケーションが一番多くの物事を伝える/聞くことが出来る。

巻き込み型行動力の相対的価値が上がるなかで、口頭の(特にFace to Face)のコミュニケーションの重要度は増していく(ただし、必ずしも割合が増していくとは限らない)。

今後、個人力を磨く上では、さまざまなツールを活用したコミュニケーション力(聞く力、伝える力)をいかに磨くかがキーポイントになる。

【参考】言語を介さない思考そのものでのコミュニケーション

ちなみに、本来的には、言語化せずに思考そのものの遣り取り(テレパシーの様なもの)が出来ればベストだが、相当な時間(少なくとも100年単位)を要すると思われる。

なぜならば、思考そのものの遣り取りをするためには以下のステップが必要で、このうち⑦は相当にハードルが高いと思われるからである。

①思考を抽出
②抽出した思考の中で必要な情報を取捨選択
③思考発信先の選択
④発信元との合意形成
⑤思考の発信
⑥思考の受信
⑦思考の解読

これはアートで考えると分かり易い。現在でも思考そのもの発信はアートという形態で実現しているが、アートの感じ方は三者三様。

相互理解のためには言語のようなルールが必要で、思考のルール作りが必要となる。

すなわち、「思考の言語」のようなものをゼロから作らなければならず、これは言語で表現し得ないので、当初は思考のルールがない中で、思考同士が「議論」のうえ思考のルールを決めていくと考えらえる。この「議論」には相当の時間を要すると思われる。

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