営業、商品開発、人材育成…… 「音声×AI」によって従来のビジネスシーンはこう変わる

【音声×AIがもたらすビジネス革命 VOICE ANALYSIS】第3章

2024年08月27日

【音声×AIがもたらすビジネス革命 VOICE ANALYSIS】第3章

株式会社RevCommの代表取締役 會田が初の著書『音声×AIがもたらすビジネス革命 VOICE ANALYSIS』を2024年7月2日に幻冬舎より発刊いたしました。
本書では、音声データの潜在的な価値と、それをAI技術で最大限に活用する方法について、具体的な事例を交えながら解説しております。
今回、こちらの書籍の3章の内容より一部をご紹介させていただきます。
「音声×AI」の可能性に触れ、理解を深めていただければ幸いです。

サステナブルな経営を実現する音声AIの力

商社勤務時代に、自動車の卸売り・小売り網を構築する事業に携わっていた私は、電話を活用したインサイドセールスの効果を引き上げることに苦心しました。しかし、架電数を増やすだけでは生産性が低く、さらに商談スキルの平準化にも問題がありました。そこで、「AI×Voice Communication」にビジネスの方向性を定め、音声認識技術とAIを掛け合わせた音声解析システムを開発しました。このシステムは、電話営業やコールセンターのやりとりをAIで解析し、問題点を可視化することで、営業や顧客対応の効率化に成功しています。
音声解析AIは営業、事務、育成、経営など様々なレイヤーで変革をもたらします。なぜなら、音声データの活用は、顧客の声から新たな課題を見つけ出したり、営業研修の内容を充実させたりと多岐にわたるからです。また、多くの企業が様々な動機から音声データの利用方法を探していることは、企業の課題が多様であることを示しています。そのような多様な企業の課題を音声データの活用することで、企業のデータドリブン経営を推進し、意思決定を速く、外部環境の変化に適応しやすくするため、サステナブルな経営を実現します。

データドリブンな人材育成

音声データは人材育成にも役立ちます。しかし、従来の育成には指導スキルのムラや改善点の見えづらさという課題がありました。そのため、データドリブンなアプローチは客観的なデータに基づく育成を可能にし、誰でも真似がしやすく、教える人のスキル差を抑えることができます。たとえば、部下に慕われるマネージャーの面談を分析すると、相手のペースに合わせて話していることなどの特徴が明らかになります。これにより、企業の成長に結びつけるナレッジやノウハウが共有できるようになります。

精神論の育成から脱却する

育成につながる具体的な改善点が見えづらいことも課題です。音声データの分析により、「ゆっくり」が具体的に何文字くらいを指しているのか、「よく聞く」が何%の時間を話を聞くことなのかが明確になります。これにより、売れる人と売れない人の差や行動と成果の相関性を明らかにし、効果的なKPI設定につなげることができます。

音声解析AIで話し方の改善

音声解析AIによる商談の分析は、声の高さ、言葉の選び方、話すスピード、間の取り方などからハイパフォーマーの話し方やミドルパフォーマーとの違いを見つけ出します。たとえば、話すスピードを例にすると、営業の提案やプレゼンテーションは1分間に300文字くらいが理想とされています。しかし、適切なスピードは相手によって異なるため、顧客が快適と感じるかどうかが受注率に影響します。したがって、成果を向上させるためには定量的な分析が必要不可欠となります。

音声解析AIで正しい抑揚と間の取り方

抑揚も大事で、音声データを分析することで、声の音程、強弱などを可視化し、抑揚の特徴を客観的に把握できます。抑揚が重要な理由は、話し方に強弱がつくことで相手の印象に残りやすくなるからです。また、会話を円滑に進めるためには間も大事です。ハイパフォーマーは間の取り方や作り方がうまく、顧客が心地よく商談に応じることができます。

音声解析AIで分析する会話時間

商談時間が長いほど多くの情報を伝え、顧客との関係性を深めやすくなります。音声データは、長く話ができる理由や話の構成、共感を得る言葉の使い方などを分析し、改善策を見つける材料となります。また、話が途切れる原因や会話の切り出し方なども分析できます。

音声解析AIで導く「話す」と「聞く」のバランス

顧客と自分が話す時間の比率も重要です。成績が伸び悩む人は自分が話す比率が高くなりやすい傾向がありますが、一般的に営業担当者が話を聞く割合と話す割合は8:2や7:3が理想とされ、聞き上手になることが商品が売れるポイントといわれます。音声データはこのバランスを計測し、具体的な数値目標を立てて実践できたかどうかを検証することができます。

まとめ

音声×AIはビジネスのさまざまな分野で革新をもたらします。音声データの活用により、営業や人材育成の効果を高め、企業のデータドリブン経営を推進することができます。これにより、意思決定の速さや外部環境の変化への適応力が向上し、サステナブルな経営が実現します。音声解析AIは、商談や育成において具体的な改善策を見つけ出し、企業の成長に貢献する重要なツールとなるでしょう。



第3章の紹介はいかがでしたでしょうか?
より詳細を知りたい方は是非書籍をご覧ください。

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