電話営業は時代遅れ?電話営業で成果を出す方法を徹底解説!

 近頃は、電話などで連絡を取り合うこと自体を時間の無駄であると考えている人が増えてきており、電話で営業することよりも、インターネットを活用したアプローチ方法を好む傾向があります。

更に、新型コロナ環境下でリモートワークが普及してきていることにより、オフィスに電話をかけたとしても、相手が不在であるケースが増えてきているため、電話営業は効率が悪く、時代遅れであると思われることもあります。

一方で、電話営業を積極的に行うことにより、成果を上げている企業もあります。ただし、それは従来の根性論に基づくやり方ではなく、今の時代に合った合理的なやり方により成果をあげています。

今回は、電話営業が時代遅れではない理由と、電話営業で成果を出す方法について解説したいと思います。

電話営業が時代遅れと言われる理由

電話営業が時代遅れと言われる理由は3つあります。

1.消費者行動が変化した

2.Web集客の方が効率的である

3.相手の時間を奪ってしまう

ここでは、それぞれの理由について詳しく解説します。

1.消費者行動が変化した

インターネットの普及に伴って、消費者行動は変化しました。ひと昔前までは、企業側が消費者に一方的に情報を発信すれば商品が売れる時代でした。そのため、電話営業をかけても迷惑がられずに話を聞いてもらえたのです。

しかし、近年は消費者が商品に関する情報を収集して、比較・検討できるようになってきました。電話営業をもらわなくても、自分で必要な情報が収集できるようになったため、突然電話をかけると迷惑がられるようになってしまったのです。

また、特に法人においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、リモートワークが普及したことにより担当者が不在であるケースが増え、事業所に電話を架けても担当者に取り次いでもらえないことが多くなってきました。

その結果、電話営業をかける企業は、時代遅れと言われてしまっています。

参考:『株式会社東京リテラシー 消費行動の変化に対応した顧客へのアプローチ

2.Web集客の方が効率的である

電話営業よりWebマーケティングに注力した方が、効率的に集客ができます。その理由は、インターネットの普及により、消費者がネット上で商品に関する情報の収集、比較・検討をしているためです。

以下のようなWeb集客の方法で、オンライン上で自社商品に関する情報を提供すれば、ユーザーからお問い合わせがもらえます。Web集客は、電話営業より効率的に見込顧客が得られるため、電話営業が時代遅れと言われてしまうのです。 

◆Web集客の手法例

SEO対策 検索エンジンを最適化して、検索結果の上位に自社サイトを表示させる対策
リスティング広告 ユーザーが検索したキーワードに合わせて配信する広告
リターゲティング広告 自社サイトを訪問したことのあるユーザーに配信する広告
アフィリエイト広告 アフィリエイターに商品を紹介してもらい、成果に応じて費用を支払う仕組みの広告
SNS TwitterやInstagram、Facebookなどを活用して自社商品をPRする
プレスリリース ニュースメディアを活用して情報配信する
外部メディアへの広告出稿 外部メディアの広告枠を買い取り、広告を配信する

参考:『TOSHO DIGITAL Web集客とは?主な7つの方法と、集客につながる選び方のポイントを解説

3.相手の時間を奪ってしまう

電話営業のアポイント獲得率は約1%と言われています。そのため、100件の見込み顧客に電話をかけてアポイントが取れる件数は1件程度です。

この結果からも分かるように、電話営業は成果に繋がりにくいです。また、電話をかけるタイミングが悪ければ、相手を不快にさせてしまい怒られてしまうかもしれません。

成果が見込みにくく、相手に迷惑と思われることがあるため、電話営業は時代遅れと言われてしまうのです。

電話営業が時代遅れではない理由

結論からいうと、電話営業は時代遅れではありません。積極的に取り組んでいる企業も存在します。ここでは、電話営業が時代遅れではない理由について具体的に解説します。

1.顧客の反応を見ながら即時に対応ができる

電話営業は、他の手法と比較すると即効性があります。電話をかけた相手が、商品やサービスに興味を持ってくれたら、アポイントにつなげられます。

Webマーケティングの場合は、反響獲得以外では、需要があるか判断しにくいです。しかし、電話営業であれば、お客様の反応を見ることができ、即時に対応ができます。このような即効性があることが電話営業の魅力です。

参考:『APO college テレアポの4つのデメリットと5つのメリット

2.潜在層にアプローチできる

電話営業は、自社製品を知らない潜在層にアプローチできることも強みです。Web広告やSNSでも、潜在層に自社製品をPRできます。しかし、新商品や視覚的に魅力が伝えにくい商品の場合はアプローチしにくいです。

また、Web広告を配信しても興味・関心がない顧客には見てもらえません。その一方で、電話営業であれば、商品に興味・関心がない方にも訴求することができます。

参考:『SalesShip 電話営業はもう怖くない!テレアポの要素と成果を上げるポイント

3.正しい情報を届けられる

電話営業であれば、正しい情報が伝えられます。インターネット上には、さまざまな情報があります。近年は、SNSで個人が自由に情報発信できるようになってきました。そのため、情報の中にはデマも存在します。

デマな情報の中に自社発信の情報が埋もれてしまうと、理想の効果が見込めないでしょう。このような問題は、電話営業で相手に直接情報を届けることで解決できます。

参考:『総務省 ネットで正しい情報(じょうほう)を得る方法は?

4.DX化が進んでいない業界・業種・企業において有効だから

DX化が進んでいない業界・業種・企業においては、インターネットでのアプローチよりも電話でのアプローチが好まれます。特に、ITの導入が遅れている場合においては、電話営業は有効な手段になりえます。

電話営業を効率的に行って成果を出す方法

電話営業は時代遅れではありません。大切なことは、電話営業を効率化して成果を出せるように工夫することです。そのため、以下のような流れで電話営業をしていきましょう。

  1. 営業リストを作成する
  2. ランクの高い顧客を優先的にアプローチする
  3. 架電する時間帯を考える
  4. 挨拶と自己紹介をする
  5. ベネフィットを簡潔に述べる
  6. 顧客が抱える課題をヒアリングする
  7. 課題を解決する方法を説明する
  8. クロージングする
  9. 電話営業の方法を振り返る

ここでは、各手順について分かりやすく解説します。

1.営業リストを作成する

まずは、電話営業を効率的に行えるように営業リストを作成します。1件1件の企業を調べて連絡をすると非効率になるだけでなく、どこに電話をかけたかも忘れてしまいます。そのため、電話営業を行う前に、営業リストを以下の方法で作成しましょう。 

[営業リストの作成方法]

  • 営業リストを購入する
  • インターネット上の公開情報から収集する
  • 自社で保有している顧客情報をまとめる
  • 訪問先で新規顧客を紹介してもらえないかを聞いてみる
  • アクセス解析情報を利用する 

参考:『Urumo! テレアポの成功はリストアップで決まる!成果を高める営業リストの作り方

2.ランクの高い顧客を優先的にアプローチする

営業リストは企業情報を集めるだけでなく、ランク分けをすることが大切です。ランクは以下のように分けます。ランクの高い顧客から優先的にアプローチしていきましょう。

企業規模 売上高や従業員の情報から企業規模を把握する
年間予算 自社製品を導入する場合に確保している予算を想定する
取引実績 自社商品の導入実績から、取引してくれる可能性を見極める
直近の取引時期 直近に取引や商談している方を優先的にアプローチする

参考:『WAWAワーク ”顧客ランク分け”を行って法人営業の効率を高める方法

3.架電する時間帯を考える

電話営業は、相手が電話に出て話を聞いてくれる時間帯を狙うことが大切です。ベストな時間帯は、ビジネスモデルや業界によって異なります。例えば、BtoBビジネスの場合は、営業時間外にかけても電話は繋がりません。

その一方で、BtoCビジネスの場合は、就業時間に電話をかけても電話に出てもらえないでしょう。大まかに説明しましたが、架電する時間帯はターゲット顧客によって異なります。そのため、架電する時間帯はいつが良いかを考えて電話をかけるようにしましょう。また、ツールを活用することで効果的な架電時間帯がわかります(詳しくは「MiiTel導入後、架電回数が140%UP!効率的なセールス・マネジメント活動を行うために必要不可欠なMiiTel」を参考にしてください)。

4.挨拶と自己紹介をする

電話営業は、たったの30秒で聞いてもらえるかが決まります。そのため、短い時間で信頼できる人と思ってもらう必要があります。

まずは挨拶をして、以下のような自己紹介をしましょう。

『恐れ入ります。私は株式会社〇〇〇〇の田中と申しまして、営業支援ツールを提供しています。』

自己紹介では、会社名や名前、提供サービスなどを伝えます。

5.ベネフィットを簡潔に述べる

次に、電話をかけた理由を説明します。電話をかけた理由を述べるときは、相手に与えられるベネフィットを簡潔に述べましょう。商品に関する説明ではなく、相手の役に立つ情報であることを簡潔に述べるのです。相手もメリットがある話であれば、耳を傾けてくれるようになります。

参考:『SalesTechHub 営業はベネフィットトークで決まる!トーク話し方&コツ

6.顧客が抱える問題や課題をヒアリングする

相手が話を聞いてくれる状態になったら、次はヒアリングに入ります。「他のお客様の中には、〇〇に悩んでいる方が多いですが悩んでいませんか?」などと誘導すると、お客様が気づいていない課題に気付かせることができます。

自社商品の魅力を語るのではなく、お客様の悩みや要望を聞き出して提案する営業で、信頼を深めることが大切です。そのため、顧客が抱える課題を聞き出しましょう。

7.問題や解決する方法を説明する

ヒアリングをして、顧客が抱えている課題や要望を聞き出せたら、自社製品を導入して解決できることを説明していきます。

解決できる理由を説明する場合は、他社の事例などを踏まえて、具体的に説明すると説得力が増します。また、どのような効果が見込めたのかを説明するだけでなく、数値を使用するとイメージが湧きやすくなり、説得力がアップします。

8.クロージングする

最後に、商談のアポイントを取るためにクロージングをします。クロージングをする場合は、「来週〇日にアポイントを取らせて頂けますか?」と日時を切ると断りにくくなります。

または、「明日の〇時、もしくは来週〇日〇時にアポイントを取らせてもらえませんか?」と選択肢を与えておくと、断りにくくなるはずです。

日時を相手に決めさせると、後日にと言われる恐れがあるため、こちらから指定するようにしましょう。

9.電話営業の方法を振り返る

電話営業を終えた後は、振り返りをしてください。例えば、アポイントが取れなかった場合は、どこに原因があるかを検証します。話す内容が悪かったのか、話し方が悪かったのかを検証しましょう。

音声解析ツールを使用すれば、アポイントが取れる担当者とアポイントが取れない担当者の違いが明確に分かります。このような方法で、電話営業の手法を見直せば、各自の営業力を高めていけるのでおすすめです。

参考:『マイナビAGENT 電話営業を絶対成功させる!テレアポに必要な13のポイント

まとめ

電話営業は、時代遅れの手法ではありません。従来のように、闇雲に電話をかけると相手に迷惑をかけてしまいます。しかし、電話営業をかけるタイミングを見極めたり、提案型営業をすれば、逆にお客様から喜ばれてアポイントを獲得できます。

それだけでなく、他の手法と融合することで、効率的に営業活動ができます。今回は、電話営業を効率的に行う方法まで説明しました。ぜひ、これを機会に電話営業の方法を見直してみてください。