電話営業をしている中で、相手から冷たい態度を取られたり、怒られるケースはよくあるかもしれません。特にアウトバウンド営業においては、パーミッションを獲得していない人へアプローチをしなければならないこともあり、その頻度が高いかもしれません。「電話営業の仕事はきついな…」と感じる機会が多く、離職に繋がってしまうのです。
電話営業の担当者が離職してしまうと採用や教育コストなどが無駄になり、企業は大きな損失を被ってしまいます。このような事態を避けるために、企業はどのような対策をすれば良いのでしょうか？
この記事では、営業担当者の視点での対策だけではなく、企業全体の視点での対策についても述べたいと思いますので、参考にしてみてください。
電話営業がつらいと感じる理由とは
まずは、電話営業がつらいと感じる理由をご紹介します。
1.電話が繋がりにくい
電話営業をしても、担当者に電話を繋いでもらえるとは限りません。受付窓口の人に担当者を呼んで欲しいと伝えても、担当者は不在と言われることが多いです。担当者が不在であることを理由に電話を切ることを「受付ブロック」と呼びます。
受付ブロックをされて断られ続けると、心が折れてしまいます。受付ブロックされて、担当者に繋ががらず成果が見込みにくいことも、電話営業がつらいと感じてしまう原因です。
参考：『Scene Live テレアポで担当者不在と言われる原因と対処方法を徹底解説』
2.相手の態度が冷たい
電話営業において、相手の都合を聞かずに一方的に電話をかけなければならないケースもあります。その場合、電話をかけるタイミングが悪ければ、相手をウンザリさせてしまいます。「電話営業は面倒くさいなぁ」と感じると、相手の態度が冷たくなりがちです。さらに、お客様の中には、怒りだす方もいます。相手の態度が冷たいと、自分の存在が否定されてしまったような感覚に陥ります。その結果、電話営業に自信が持てなくなり仕事を辞めたいと思うようになるのです。
参考：『InsideSales Magazine 【即効果あり】「電話営業がつらい…」を解消する5つの方法』
3.アポイントに繋がらない
相手が電話に出て話ができても、アポイントに繋がらないこともあります。相手が商品やサービスの必要性を感じていない場合はアポイントに繋がりません。
また、相手は商品やサービスに興味・関心を抱いているのにも関わらず、アポイントが繋がらない場合があります。その理由は、商品知識が不足していたり、相手目線で提案できていなかったりするためです。
このように、電話が繋がってもアポイントが取れるわけではありません。電話営業のアポイント獲得率は1％程度と言われています。この確率から分かりますが、アポイントを獲得しづらいため、電話営業はきついと感じてしまうのです。
参考：『Professional Online テレアポが取れない理由とは？取れる人の特徴やテクニックを紹介！』
4.目標を達成できない
電話営業には、架電数やアポ獲得数などの目標が設定されています。架電数の目標は、例えば1架電5分であるならば、1日100件程度と定められます。アポ獲得数は1～10件が目標と定められます。このノルマを達成できなかった場合、自分に自信が持てなくなってしまいます。他のメンバーが目標達成ができているにも関わらず、自分だけが目標達成できないと大きなプレッシャーを感じてしまうでしょう。目標達成ができないことが続けば、自信をなくし電話営業を辞めたいと思う方も多いです。
5.息抜きができない
コールセンター等から電話営業をかける場合は息抜きができません。その理由は、管理職のスーパーバイザーが監視をしているためです。少し息抜きをしようとしても、デジタルツール上で発着信の件数が分かるため手を抜けません。
与えられた架電件数やアポ件数を達成するために、息抜きする暇もなく頑張らなくてはいけません。このような労働環境から、電話営業がきついと感じてしまうのです。
6.モチベーション維持が難しい
電話営業はモチベーションの維持が難しいです。その理由は、電話営業で相手に断られてしまうと自分を否定されるように感じて傷つくためです。また、電話は繋がりにくくアポも取りづらいため、単純作業になる傾向があります。このような理由により、モチベーション維持が難しいことも電話営業の特徴です。
参考：『法人営業ハック テレアポで病むのはしょうがない!?キツイと感じる理由と対処法』
参考：『InsideSales Magazine 【即効果あり】「電話営業がつらい…」を解消する5つの方法』
（個人ができる）電話営業がつらい時の5つの対処法とは
電話営業がつらいと感じる理由をご紹介しましたが、心が折れそうな場合に、どのような対処をすれば良いのでしょうか？次に、電話営業がつらい時の対処法をご紹介します。
1.意識して気持ちを切り替える
電話営業がつらいと感じたら、意識して気持ちを切り替えることが大切です。
先程も説明しましたが、電話営業で商談獲得できる確率は1％程度と低いです。大半の場合は、相手から断られてしまいます。人間なので、相手から断られ続けると落ち込んでしまって当然です。
このようなネガティブな気持ちは、「電話営業は相手に断られて当たり前」と切り替えることで引きずらなくて済みます。気持ちを切り替えられるようになれば、前向きに電話営業が行えるようになります。
参考：『InsideSales Magzine 【即効果あり】「電話営業がつらい…」を解消する5つの方法』
2.受注確度の高い顧客から電話する
電話営業がつらいと感じたら、営業リストを見直して、受注確度が高そうな顧客に電話をかけてみましょう。
例えば、過去に電話をかけた際に「興味はあるけれど、決算時期で忙しい」と言われていた場合は「決算時期は過ぎたと思うので、電話をかけ直してみました」と時期を改めて連絡すれば、話を聞いてくれる確率が高まります。
これまでの営業履歴などを見て、受注確度の高そうな顧客を優先して電話をかければ、断られる確率を下げられます。
3.台本を用意する
電話営業がつらいと感じたら、台本を作成してみることをおすすめします。台本を作成しておけば、話に詰まることなく電話営業ができます。何を話せば良いか迷う必要がなくあるため、慌てることもありません。
台本があるかないかにより、電話営業による精神的負担が大きく変わります。そのため、電話営業がつらいと感じる方は台本を作成してみてください。企業によっては、トークスクリプトが用意されている場合があります。トークスクリプトを見れば、その通りに話を進めていくだけで済むため、用意されているか確認してみて下さい。
4.業務外の時間に気分転換する
電話営業の仕事にストレスを感じ始めたら、業務外の時間に気分転換して解消しましょう。
家族や友人と会話をしたり、趣味に没頭したり方法は何でも構いません。また、憂鬱な気分になったときは、頑張っている自分にご褒美をあげることも大切です。このような工夫をして、日々の疲れやストレスを解消するとメンタルを崩さずに済みます。
参考：『InsideSales Magazine テレアポでメンタルを病む原因は？前向きに営業できる対処方法』
5.上司や同僚に相談に乗ってもらう
電話営業がきついと感じたら、上司や同僚に相談に乗ってもらいましょう。日頃、一緒に仕事をしている人に相談をすれば、どうすればアポイントを獲得できるのかアドバイスがもらえたりします。
電話営業のノウハウを共有してもらえれば、スキルアップができるでしょう。そのため、電話営業で成果が出ずに落ち込んだら、1人で悩まずに他の人に相談してみてください。
（企業ができる）電話営業がつらいを克服するための5つの対策
電話営業を行う担当者の大半が、仕事がつらいと感じてしまいまいます。電話営業がつらいことを理由に退職されてしまうと、企業は損失を被ることになるため対策を考えていきましょう。ここでは、企業ができる電話営業のつらさを克服するための対策をご紹介します。
1.適材適所の人材配置を行う
電話営業には向き・不向きがあります。適材適所の人材配置を行えば、電話営業がつらいを理由に離職することを防止できます。一般的に、電話営業が向いている人の特徴は以下の通りです。
- 数値を追いかけることが好きな人
- 成果報酬で稼ぎたい人
- 電話のコミュニケーションが苦手でない人
- ストレス耐性が強い人
電話営業が向いている人に業務を任せれば、不満が出る機会を減らせます。
参考：『派遣サーチ テレアポに向いている人はどんな人？テレアポのメリットやコツを紹介』
2.質の高い顧客リストを作成する
電話営業の担当者が仕事しやすくなるように、質の高い顧客リストを作成しておきましょう。受注確度の高い顧客をリスト化すれば、電話が繋がりやすくなり、アポイントも取りやすくなります。アポイント獲得率を上げられれば、電話担当者に自信を持たせられます。
顧客リストを作成したら、最新の情報にアップデートしましょう。定期的に顧客リストの情報を更新することで電話のかけ間違いなどのミスを防止できます。
参考：『MUSUBU 質の高い見込み客リストを作成する3つの方法とは』
3.トークスクリプトを作成する
電話営業でアポイントを獲得するために、トークスクリプトを作成しておきましょう。
トークスクリプトとは顧客対応のマニュアル書です。単なるマニュアルではなく、お客様のタイプ別や質問別の対応方法をまとめたものになります。このようなトークスクリプトを用意しておけば、慌てずに落ち着いて電話営業ができるようになります。
参考：『営業ラボ トークスクリプトとは～営業力の向上や改善に役立つ作り方～』
4.適切なフィードバックで営業力を上げる
電話営業でアポイントを獲得するためには、営業力の強化が欠かせません。そのため、各担当者の営業トークを聞いてフィードバックする機会を設けましょう。相手の営業トークに対するフィードバックをするときは、ポジティブな内容とネガティブな内容を混ぜて、気持ちを侵害しないように気をつけましょう。
近年、注目されているAI音声解析を使えば、営業トークのどの箇所に問題があるかを可視化できます。可視化したデータを根拠に適切なフィードバックを行えば、相手も納得して電話営業の手法を改善してくれるはずです。
参考：『GENIEE‘s LIBRARY 営業力の強化には正しいフィードバックが不可欠？必要性やポイントを解説』
5.在宅コールセンターを立ち上げる
管理職のスーパーバイザーの監視で息抜きが出来ない職場環境に問題がある場合は、在宅コールセンターを立ち上げるのも1つの方法です。在宅コールセンター勤務であれば、電話対応していないときは、リラックスできるでしょう。
しかし、在宅勤務者が相手に拒否されたり、大声で罵られたりしたときはメンタルがやられてしまいます。そのため、在宅コールセンターを立ち上げる場合は、上司や同僚に相談し合える窓口を設けておくようにしましょう。
参考：『コールシェア コールセンターはストレスが多い？オペレーター離職率の原因からメンタルケア方法を伝授！』
まとめ
電話営業は、相手に繋がらなかったり相手に断られたりするため、「仕事がきついな」と思うこともあります。電話営業がきついなと感じたら、自分で落ち込まないように対処する必要があります。それだけでなく、企業側が働きやすい職場環境を整備するだけでも、電話営業のきつさは緩和できるはずです。
今回は、電話営業のつらさを解消する対処法から、企業が行いたい対策方法までご紹介しました。これを機会に、ぜひ電話営業の方法を見直してみてください。また、併せてこちらの『テレアポを成功させるための10個のコツ！商談機会を得るためのテクニック完全ガイド』も参考にしてください。
